祖父母が孫にできる、いくつかのこと

2017/3/21

三上 貴浩 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 医学博士

三上 貴浩 先生

息子・娘と違って孫には直接責任がないから、可愛さを楽しめる、としばしば聞きます。以前は、おもちゃやお菓子などのモノで愛情を表現し、孫を甘やかす独占権を握っていました。でもこれだけではすまないことがあります。祖父母がさらに充実した孫との時間を過ごすための、いくつかのヒントがあります。

ルールと境界線を決める

近所に住んでいたり同居している場合は、日中ずっと祖父母に世話を頼んでいる家庭も多いでしょう。

最近の調査では、孫の世話をしている祖父母の数は増えてきています。またいっしょに住んでいる多くの祖父母が主な保護者の役割をしています。時には学校行事にも参加します。これは無事を見守る単なるベビーシッターの役割を超えて、親の代わりも果たしているといえます。もしこれから祖父母に協力してもらおうとするなら、決めておくことがあります。

それは祖父母が孫にかかわる際のルールとその範囲についてです。

頼むことの具体例と、ここからは手出しをしないでほしいと思うことの範囲を、お互いに納得のうえで決めることが必要です。フランクにオープンに会話することがトラブルを防ぐことでしょう。

緊急のヘルプラインになる

新米のママが、真夜中の3時に泣き止まない赤ちゃんにパニック状態になりそうです。親しい小児科医は近くにいないし、救急車を呼ぶのは大げさ過ぎる。こんな時に役に立つのは育児経験者の祖父母です。しかし義理の親の場合は特に連絡しづらいこともあります。

祖父母も孫を中心とした家族の一員です。困った時にきもちのハードルを感じさせないで声をかけあえる関係を築きたいものです。困ったときは祖父母にレスキューを頼むことについて、両親と祖父母の双方がはっきりと口に出して約束しておくことです。

祖父母は子どもの遊び仲間

孫と1対1で向き合って遊ぶ時間をつくりましょう。あわただしく時間は過ぎていきます。子どもにはスケジュールが詰まっています。1日10分で良いですから、子どもと落ち着いて顔を合わせる時間を習慣にしましょう。読書、お絵かき、おはなしなどです。これは離れた場所に住んでいても可能です。スマホのメールやお互いの顔が映せるソフト(スカイプやフェイスタイムなど)で会話することも簡単にできます。おじいちゃん、おばあちゃんを友だち登録してもらいましょう。このようなことから、祖父母が今の時代の新しいことをおぼえるきっかけにしていけます。

財政面からのサポート

生活資金の援助をするとか、お小遣いをあげるという話しではありません。

将来かかる教育資金を祖父母がサポートできます。最近は、祖父母から孫への教育資金贈与信託などの人気商品もあります。非課税の贈与枠を上手に使うことを考えても良いかもしれません。

ファミリーヒストリーの語り部となる

祖父母は孫に、家族の歴史をお話として、おもしろく話すこともできます。

例えばおじいちゃんとおばあちゃんの出会いのことや時代のこと、はるか昔のルーツなど。またお母さんがケガをした小鳥を救った話などです。古い家族写真を見ながら、本当にあったお話を聞くことで、子供は歴史を感じ世代を超えた思い出をつくることができます。想像力がひろがります。また先祖から現代までの、家族の人型人形のようなものを工作などで作り、目に見える「ファミリーツリー」を作ってみるのも楽しいことです。

おわりに:体力をつけて健康でいる

決して押し付けたり踏み込み過ぎたりしないでください。新米両親として子供夫婦は、自分たちなりのルールがきっとあります。祖父母は人生の先輩として、暖かく見守ること。困った時に手を差し出す準備をしておくこと。

いつでも緊急出動できるだけのフットワークを鍛えて健康でいましょう。

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