辛い便秘の原因は何? ~ 便秘の要因を解説 ~

2017/7/31

三上 貴浩 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 医学博士

三上 貴浩 先生

便秘は、健康的な事情、栄養、生活習慣の変化など、複数の異なる要因によって引き起こされます。慢性の便秘の原因は特定が難しいですが、考えられることはいくつかあります。今回は何が便秘の原因となるのか解説します。

本当に便秘なのか

まず始めに重要なことは、自分の身体が本当に便秘で苦しんでいるのかどうかということを確認することです。便秘とは「少量の硬い便が低頻度かつ痛みを伴って排泄される、運動活性の不調」と定義され、正常な排便の頻度は「1日3回から週に3回の間」とされています。まず自分の排便の状態が、便秘の定義に当てはまるのか確認してみましょう。もし、週に3回排泄を行っているのであれば、必ずしも便秘とは言い切れません。周囲の人より排便の回数が少ないから便秘だと決め付けることがないでようにしましょう。

便秘の原因

便秘の原因の代表的なものに以下が挙げられます。

食事

・食物繊維の摂取量、特に小麦ふすま等に見られる溶解しにくい繊維の摂取量が少なすぎる
・小麦アレルギーや肥満など、健康事情の治療・対処が目的で、特別な食生活を送っている
・食欲不振等の摂食障害に苦しんでいる

月経周期と妊娠

月経周期と妊娠の影響で、排便のリズムが崩れることがあります。とくに妊娠中に便秘をする人は多く、妊婦は痔などで体を痛めることがないように、医師に相談するようにしましょう。

処方薬や市販薬の影響

ずっと正常だった便通のリズムが、新しい薬を服用し始めたら変わってしまった場合は、薬を処方した医師に相談しましょう。制酸薬やコレステロール血症治療薬、抗鬱剤等、成分中にコデインを含む薬剤は、便秘を引き起こす可能性がある薬です。

過敏性腸症候群(Irritable Bowel Syndrome; IBS)

下痢と便秘が交互に起きるのは、過敏性腸症候群に特有の症状であり、治療が必要です。

憩室症

排便時の痛みを恐れてトイレを避ける事で、便秘を発症する人も多いといわれています。

神経系に影響を及ぼす健康状態

多発性硬化症やパーキンソン病を患っている患者は、便秘になりやすいといわれています。

結腸の病気

結腸癌、痔、裂肛の影響で便秘になっているケースもあります。今まで正常なリズムを保っていたのに、排便習慣に突然変化が現れた場合は、医師の診断を受け、結腸癌のような深刻な病気がないかチェックするようにしましょう。

ホルモン

甲状腺機能不全、糖尿病、避妊のための女性ホルモンの使用や代償療法も、便秘の原因となり得ます。

子供の便秘

排便と排便の間の期間が長いほど便は大きく、硬くなってしまい、排便時の痛みはより大きくなります。特に子供はタイミングを逸して便を抱え込むことが多く、これが腹部に激痛を起こします。この状態では、強くいきまなけらば便が出ないため、排便時に激しい痛みが起こります。排便後から次に便が大量に溜まるまでは痛みから解放されることになるので、子供はそれまで排便を我慢することになります。子供の便秘は、このようなサイクルが繰り返されることが原因になることもあります。

おわりに:便秘が続くようなら医療検査を受けよう

以上に述べた状態のうち1つでも当てはまるものがある場合は、深刻な病気にかかることを避けるため、医療検査を受けるようにしましょう。また、脂質異常症治療薬、ホルモン、抗鬱剤等を処方されている場合は、それが便秘を引き起こしている可能性がないか医師に相談し、便秘の原因となっている場合には薬が替えられないかについても相談してみてください。

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