血糖値を下げるにはどうすればいい?どうやって測ればいいの?

2017/8/14 記事改定日: 2018/8/27
記事改定回数:1回

三上 貴浩 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 医学博士

三上 貴浩 先生

会社の健康診断などで「血糖値が高めですね」と指摘されたことはありませんか?血糖値が高いと、健康上さまざまなデメリットが生じます。この記事では、血糖値を下げる効果的な方法を解説していきます。

冷凍宅配食の「ナッシュ」
冷凍宅配食の「ナッシュ」

血糖値を下げる方法(食事編)

血糖値を下げるには適正体重を保ち、インスリンが機能しやすくすることが重要です。もし太り気味であれば、体重を減らすためにまず食生活を改善しましょう。
減量のうえでも血糖値管理のうえでも、食事内容は非常に重要です。

特に炭水化物は、たくさん摂取しすぎると血糖値を急上昇させてしまう恐れがあります。
お米やパンなどは適量におさえ、高脂肪な揚げ物はなるべく控えましょう。果物は体にはいいですが、糖分が多く含まれているものもあるので食べすぎないように注意してください。

また、おすすめなのが食物繊維が豊富な食べ物です。食物繊維は血糖値を下げる効果があるといわれています。野菜や糖分控えめの果物、豆類、全粒穀物、玄米などを積極的に摂取しましょう。

血糖値を下げる方法(運動編)

体重と血糖値管理のためにもうひとつ重要なものが、運動です。ウォーキングなどの適度な運動をしているとき、鼓動は少し速くなり、少し息も切れるようになります。
このとき筋肉はブドウ糖を多く使うようになるので、運動から1時間経った頃に血糖値を下げることができます。また、体内のインスリンもよりよく働くようにもなります。

まずは週に数日だけ運動することから始めて、ゆっくりと運動量を増やしていきましょう。たとえば、週に3回10分間のウォーキングをし、ほかの2日で5分間ストレッチをしましょう。ここから徐々に毎日の運動時間を5~10分ほど増やしていきます。最終的な目標は、ウォーキングなどの適度な運動を30分間、ほぼ毎日やることです。

なお、運動した時間と運動前後の血糖値をメモしておくこともおすすめです。運動によってどれくらい血糖値が改善したか実感することができます。

ただし、激しい運動によって、運動をやめた後に一時的に血糖値が上がってしまうことがあります。これは、非常に激しい運動をすると体がストレスホルモンを多く分泌し、この働きによって血糖値が上昇する恐れがあるからです。くれぐれも運動しすぎないように注意してください。

血糖値を下げたほうがいいのはなぜ?血糖値は自分で測れる?

血糖値が高い状態を放置すると、2型糖尿病を発症するリスクが高くなります。特に空腹時の血糖が正常範囲内であっても上限に近い人は、10年後に2型糖尿病を発症する確率が正常な人の6倍以上であることがわかっています。
また、過剰な血糖は、血管内の壁を傷つけ動脈硬化を引き起こすことがあります。特に長期間に渡って血糖値が高い状態が続くと、気付かぬ間に動脈硬化が進行し、心筋梗塞や脳梗塞などの生命に関わる重篤な合併症を生じる可能性があります。
血糖の正常値は空腹時で110mg/dL、食後2時間で140mg/dL未満です。最近では血糖値をセルフ検査できるような検査キットも販売されていますので、健康診断で血糖値が高めと指摘されたことがある人は、定期的にチェックして血糖値の状態を管理するようにしましょう。

おわりに:適度な食事と運動を心がけて、糖尿病を予防しよう

血糖値を高いままにしておくと、体のさまざまな部分に悪影響が出てきます。日頃から適度な食事と運動を心がけ、適正体重を維持しながら糖尿病などの発症を未然に防ぐようにしましょう。

【  厚生労働省ホームページを編集して作成 】

関連記事

この記事に含まれるキーワード

食事(226) 運動(176) 方法(60) 血糖値(78) 高血糖(32) 下げる(4)