脂肪肝を改善する方法とは!?絶食やキツイトレーニングは有効なの?

2017/10/3 記事改定日: 2018/9/28
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山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

脂肪肝になると心臓疾患のリスクも高まります。まだ症状のないうちに、対策を行いたいものです。
この記事では、脂肪肝を改善する対策についてまとめました。

そもそも、脂肪肝になる原因はいったい何?

摂取エネルギーが消費エネルギーを上回ると、余分なエネルギーはグリコーゲンや中性脂肪につくり替えられ、体にたくわえられます。中性脂肪は内臓脂肪や皮下脂肪組織にたくわえられるほか、肝臓にも貯蔵され、肝細胞の30%以上に中性脂肪がたまると脂肪肝と診断されます。

脂肪肝の初期にはほとんど症状はありませんが、やがて肝炎を起こし肝硬変に進行することもあります。脂肪肝には、飲酒が原因のアルコール性脂肪肝と飲酒以外の原因で起こる非アルコール性脂肪肝があります。

非アルコール性脂肪肝

お酒を飲まないのに発症する「脂肪肝」を非アルコール性脂肪肝といい、非アルコール性脂肪肝炎とあわせて非アルコール性脂肪肝疾患と呼びます。 進行すると肝臓が腫脹し、肝硬変や肝がんになる恐れもあります。

腹部の中央または右上側に充満または痛みを感じることがありますが、多くの人は何の症状もありません。アルコールが原因ではありませんが、食習慣の乱れや運動不足、肥満など生活の乱れが原因になることが多く、糖尿病などの生活習慣病の持病がある人も、発症リスクが高くなる傾向があります。

食事で脂肪肝を改善するには!?

飲酒の習慣がある人が禁酒をすることはもちろんですが、脂っこいものや糖質が高いものを過剰に食べることは控えましょう。主食(パン、ご飯、麺などの炭水化物)と副食(主菜:肉・魚・卵・豆腐など)、副菜(野菜・イモ類・海草など2種類)をバランスよく摂るようして、大食いや早食いをしないように気をつけてください。

また、間食で甘いものを食べたり、夜食を食べるような習慣がある人は控えるように心がけ、朝食は必ず食べるようにしましょう。

ただし、肝臓の状態により食事療法の内容は異なります。まずは、医師に相談し、自分に適した改善計画を立ててもらうことをおすすめします。

安易な断食は危険!

現在、プチ断食など、健康や外見のために断食にチャレンジする人が増えています。
しかし、安易に断食を行ってしまうと、リバウンドでかえって脂肪肝を発症したり悪化したりする可能性があります。

肝臓は体内のエネルギー源として脂肪を蓄える作用があります。断食を行うことで、一見すると脂肪が減少するようにも思えます。しかし、断食を行うと脂肪だけでなく筋肉もエネルギー源として使用されるため、筋肉がやせ細り、その分基礎代謝が低下してしまいます。その結果、断食後に食事を再開すると基礎代謝が低下した分、エネルギーが過剰な状態となり、肝臓に脂肪をため込みやすくなるのです。

また、糖尿病で血糖値を下げる薬を使用している人などは無理な断食を行うことで薬が効きすぎて低血糖発作を引き起こすこともあり、骨粗鬆症や貧血などのリスクにもなります。
「健康のため」と断食を行っても、かえって体に害を及ぼすこともありますので挑戦してみたいと思った場合は必ず医師に相談してから行うようにしましょう。

運動で脂肪肝を改善するには!?

一般的には、運動することで肝機能に悪い影響が出ることはありません。食事や薬物療法とともに運動療法も行われるべきといわれています。

全身を使った有酸素運動が効果的であり、おすすめの運動はウォーキングです。そのほかにも水泳や自転車などもよいでしょう。

1日30分を週3回以上を目安に、隣の人と会話ができるけれど、やや息が弾み少し汗をかく程度の心地よい疲れを感じるペースで行ってください。
まずは無理なくできて続けられそうな運動から始めてみましょう。

激しい運動は肝臓に負担がかかる?

激しい運動は、体内で活性酸素を発生させ、肝臓にダメージを与えることがあります。また、無酸素運動をはじめとする激しい運動は、カロリーをより多く消費すると考えられがちですが、脂肪の燃焼率はウォーキングや水泳、サイクリングなどの有酸素運動の方が優れています。

運動は体に合った適度なものから始めることが大切です。そのためにも、どの程度の運動から始めていいのか分からない場合には、医師に相談するようにしましょう。

おわりに:脂肪肝改善の基本は生活習慣見直し。ただし、極端な行為は止めておこう

脂肪肝は、アルコール性のものもそうでないものも生活習慣の乱れからきています。健康的なバランスの取れた食事と運動を習慣化して脂肪肝を改善しましょう。
ただし、絶食や断食などの極端な対策はかえって脂肪肝を悪化させてしまう場合がありま、糖尿病などの持病がある場合は命に危険が及ぶこともあります。脂肪肝対策は、医師に相談したうえで自分にあった方法を取り組むようにしてください。

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