ダイエットの成功のカギは睡眠にあるって本当?

2017/9/4 記事改定日: 2018/3/5
記事改定回数:1回

三上 貴浩 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 医学博士

三上 貴浩 先生

ダイエットと睡眠――
一見関係がなさそうですが、実はダイエットの成功には睡眠時間と質が深く関わっています。
この記事で、ダイエットにおける睡眠の重要性を見ていきましょう。

ダイエット成功に睡眠が大切なのはなぜ?

ダイエットの成功には充分な睡眠が必要だと言われています。
それは、私たちが寝ている間にダイエットの成功を左右する「レプチン」「グレリン」「コルチゾール」「成長ホルモン」という4種類のホルモンが分泌されるからです。
それぞれの働きを以下の文で紹介します。

レプチン

レプチンは脂肪細胞で分泌され、脳の満腹中枢にサインを送って食欲をコントロールするホルモンです。
ギリシャ語で痩せる(leptos)という意味を持ち、食欲を抑える働きがあります。

グレリン

グレリンは胃から分泌され、脳の満腹中枢に「もっと食べたい」という信号を送って食欲を増進します。
十分なカロリーの食事を摂っていても「もっと食べられる」「スイーツは別腹」などと感じることも、グレリンの作用が関係していると言われています。

コルチゾール

コルチゾールは強いストレスを受けたときに、それに抵抗しようと多く分泌されるホルモンです。
ストレスホルモンという別名を持つほど、ストレスと密接に関わっています。
コルチゾールには脂肪を蓄える働きがあるので、ストレスによって分泌量が増えると体重が減らない原因となるのです。

成長ホルモン

成長ホルモンは、骨・筋肉の代謝、糖・脂質・タンパク質の代謝、精神安定、皮膚や粘膜の再生と修復など、様々な器官の成長を司っているホルモンです。
糖質をエネルギーに変えて脂肪を燃焼する効果が高いので、成長ホルモンがしっかりと分泌されると基礎代謝が上がり、痩せやすい体質になると考えられています。

睡眠不足だと体重にどんな影響があるの?

睡眠時間が不足するとレプチンの分泌量が減り、グレリンがより多く分泌されます。
そうすると脳が満腹を感じにくくなって食欲が増し、食べ過ぎにつながってしまうのです。
また、寝不足は体にとって非常に大きなストレスとなります。
ストレスによってコルチゾールの量が増えると体がエネルギーを溜め込もうとします。そのため、酢民不足によるストレスからも太りやすい体質になってしまうのです。

さらに、夜更かしをして活動時間が長くなると空腹を感じやすくなり、ついつい間食や夜食に手を伸ばしてしまうことも少なくないでしょう。そうすると胃を休めるタイミングが減って血糖値が高いままの状態が続くため、体脂肪が蓄積する原因になります。

上記の3点の理由からも、睡眠不足は総じてダイエットをする上で大きなデメリットとなるといえるでしょう。

睡眠時間を確保するためのコツは?

食欲を抑えるレプチンや脂肪燃焼を助ける成長ホルモンを正常に分泌させるには、睡眠時間の確保に加えて質の良い睡眠を摂ることがポイントです。

睡眠の質を高める要素のひとつにメラトニンというホルモンがあります。
メラトニンは「睡眠ホルモン」とも呼ばれ、体内時計に働きかけることで入眠を誘う作用があります。
メラトニンの分泌を促すには以下の方法が効果的です。

・ストレッチやマッサージ、アロマなどでリラックスする
・食後2~3時間以上経ってから眠る
・就寝前にはスマートフォン、パソコン操作をしない

ダイエット中にはどんな寝方をすればいいの?

上の項目で述べたように、睡眠時間とダイエットの成功には密接な関わりがあります。
しかし、仕事や家事などの忙しさで睡眠時間を取るのが難しいという方も多いでしょう。そのような場合は、以下に挙げるポイントをおさえて「睡眠の質」を高められるよう工夫をしましょう。

空腹感のまま寝ないようにする

夜にお腹が空いておきてしまうこともあるので空腹のままでは寝ないようにしましょう。だからといってと寝る直前にたくさん食べることは避けて下さい。寝る数時間前にしっかりと夕食を摂りましょう。

寝る5~6時間前からカフェインやニコチンを摂らない

コーヒー、緑茶、チョコレートなどのカフェインが含まれる飲食物には覚醒作用があります。
また、就寝前に喫煙をすると、ニコチンが刺激剤として作用して寝付けなくなる可能性が高くなります。
どちらも就寝の5~6時間前から摂取を控えるようにしましょう。

昼寝を上手く利用する

15分程度の昼寝は午後の眠気を解消し活力を与えてくれます。
ただし、それ以上昼寝をすると夜にしっかり眠れなくなる可能性があるので注意しましょう。
※高齢者においては30分程度の昼寝を上手に利用することで、夕方のうたた寝が減少し、夜によく眠れるようになるケースもあります。

寝る前はリラックスできることをする

具体的には、温かいお風呂に入ったり、読書をしたりするのが良いでしょう。このようなリラックスする時間を設けると眠りに入りやすくなります。

日常的に運動する

日常的に運動をすると体が程よく疲れて睡眠の質が上がる可能性があります。ただし、目が冴えてしまう可能性があるので、寝る3時間前からは激しい運動はしないように気をつけて下さい。

快適な睡眠環境を作る

寝室はできるだけ暗くしましょう。また、なるべく静かな場所が好ましいです。

無理に寝ようとしない

眠れなくても無理に寝ようとしないで下さい。
焦ると逆に目が冴えてしまうことも少なくないので、眠くなるまでリラックスできることをしてみると良いでしょう。

おわりに:しっかり眠る習慣を身につけてダイエットを成功しやすくしよう

良質な睡眠をとることはダイエット成功の大きなカギです。
寝ている間に分泌されるホルモンの作用を利用すれば、太りにくく痩せやすい体質へと改善しやすくなるからです。良い睡眠習慣をつけて、ダイエットを成功させましょう。

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