記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/9/6 記事改定日: 2018/12/27
記事改定回数:1回
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
ちょっとしたことが心配で仕方なかったり、漠然とした不安を抱えていたりといった症状が長く続いている方は、心配性ではなく、別の精神疾患を発症している可能性があります――「不安神経症」(全般性不安障害)です。
以降で詳しい症状や治療法などを解説していきます。
不安神経症(全般性不安障害)とは不安障害の一種で、生活上のさまざまなことで過度に不安になったり、心配したりして、日常生活に支障をきたす病気です。下記のような症状が半年以上続いている場合は、不安神経症の可能性があります。
不安神経症の原因ははっきりとわかっていませんが、本人の性格や遺伝、環境、ストレスなどによって、脳の警報システムが誤作動したために引き起こされるのではないかと考えられています。
不安神経症の診断や治療は、一般的には以下のように行われます。
以下に該当する場合は、不安神経症の可能性が高いと判断され、治療が検討されます。
不安神経症の治療では、薬物療法と精神療法が行われます。
薬物療法は、症状によって使用される薬剤が異なりますが、不安感が強い場合は抗不安薬、抑うつ気分がある場合はSSRIなどの抗うつ薬が使用されます。特にSSRIは不安神経症に効果があるとされており、一般的に広く使用されています。
また、睡眠障害や自律神経失調症状などがある場合は、それらに適した睡眠薬などが適宜使用され、日常生活に支障を来たしている症状の改善が図られます。薬の効果は個人差があるため、治療開始時から症状の状態に合わせて薬の種類や量が調節されていきます。
一方、精神療法では、認知行動療法や森田療法などの治療が行われます。どちらも、医師や臨床心理士と面談を重ねる上で不安に感じることと現実の乖離に気づかせ、不安感を軽減することを目的に行われます。
「不安感や睡眠障害、動悸などの症状があるけれど、原因がわからない・・・」という場合は、ひとりで悩まずに、まずは心療内科を受診しましょう。心のSOSにいち早く気づいてあげることこそが、症状改善の近道になります。
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