記事監修医師
東京大学医学部卒 医学博士
ノコギリヤシとは、ノコギリパルメットからの混合脂肪酸で、テストステロンを増幅させることができ(あまり効果的とは言えません)、前立腺の成長を抑制することができる(効果は疑わしいです)と謳われています。男性の良性前立腺過形成や、異常な尿流率に安全に使用することができますが、その効き目に関しては、研究によって様々な結果が出されています。
ノコギリヤシは、植物であるノコギリパルメットの果物から生成された、サプリメントです。サプリメントであるにも関わらず、まるで脂肪酸を混ぜ合わせて作った飲み物であるかのように、カロリー値が存在します。
問題となっている脂肪酸には、テストステロンをジヒドロテストステロン(DHT)へと変形させる酵素を、抑制する働きがあります。DHTは、男性ホルモン的形態をとっており、遺伝的に影響を受けやすい人の抜け毛を引き起こすこともあります。
DHT生成の効果もまた、ノコギリヤシが、男性の良性前立腺過形成(BPH)や、下部尿路症状(LUTS)に使用されるようになった原因となっています。いくつかの研究は前向きな結果を示していますが、大多数の、さらによく練られた研究が、その効き目に疑問を投げかけています。
活性化合物が未だ発見されていない一方、それは果物の、所謂脂溶性の部分の断片にあるということは知られています。ノコギリヤシを摂取したい場合は、この部位にあたる、サプリメントの割合を表示している製品を選ぶようにしましょう。
ノコギリヤシは、製品の重量の80~90%が脂溶性化合物である場合、160~320ミリグラムの範囲で、一日に一度、投薬されることが多いです。この部位が脂溶性だという性質上、ノコギリヤシを食べものと一緒に摂取する必要があるかどうかはわかっていませんが、一緒に摂取することが推奨されています。