止まらない鼻血の原因とは!?対処法はあるの?

2017/9/26

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

鼻血は通常、数分で自然に止まるものですが、まれに止まらなくなることもあります。今回の記事では、鼻血の対処法や、鼻血が出続けるときに疑われる病気について解説します。

そもそも、なぜ鼻血が出るのか

鼻血が出る原因は、おもに乾燥と鼻ほじりと考えられます。通常これらは一緒に起こることが多く、鼻の粘膜が乾燥していて、堅い皮のような状態になっているときに鼻をほじることが鼻血が出るきっかけとなります。

その他の原因として、怪我、風邪、アレルギー、アテローム性動脈硬化症(動脈の硬化)、感染症、高血圧、血液凝固障害やアスピリンなどの血液凝固を妨げる薬物の服用などが考えられます。また、子供の場合は、棒などを鼻に突き刺してしまうことが原因になることもあるでしょう。

また、オスラー病(遺伝性出血性毛細血拡張症)などのように、潜んでいる病気の症状のひとつとして鼻の粘膜から出血がみられることもあります。

鼻血の止め方

ほとんどの鼻血は、しばらく安静にするだけでほどなく止まります。これは鼻血のほとんどがキーゼルバッハ部位と呼ばれる粘膜からの出血だからです。この部位は血管が守られていないので出血しやすくなっていますが、回復も速く、一般的に15分程度で血が止まるといわれています。

鼻血をはやく止めるには、このキーゼルバッハ部位をつまんで圧迫止血することをおすすめします。
服を緩めて普通に座り、キーゼルバッハ部位のある小鼻のやわらかい部分を親指とひとさし指で強くつまんで5分から10分程度そのままでいましょう。このとき、骨のある硬いところをつまんでしまうと止血されないので注意してください。

鼻血が出たときに首の後ろをとんとんとたたいたり、血が止まるまで上を向くといった昔からの民間療法がありますが、この方法は全く意味がありません。それどころか、鼻血が出たときに上を向いたままでいると、血液がのどを流れて胃に入り、刺激してしまう可能性があります。

鼻血が止まらない原因として考えられること

鼻血が止まらず出続ける場合、以下の病気が考えられます。

上顎洞癌

副鼻腔の中の上顎洞にできる癌で、肥大化すると鼻血や目の症状、歯の痛みなどがあらわれます。

上咽頭癌

鼻の奥の部分、上咽頭にできる癌を上咽頭癌と呼びます。鼻血、鼻づまりなどの鼻の症状、聞こえづらいなどの耳の症状と、物が二重に見えるといった目の症状などがあらわれます。

血友病

血液凝固因子が少ないため、血液が固まりにくくなる病気です。出血すると血が止まりにくくなります。どちらかと言うと関節内出血など体の深い部分での出血が多いです。

白血病

血液をつくる細胞に異常が生じ、正常な血液を作ることができなくなるため、貧血、免疫力の低下、出血しやすい状態を引き起こします。

血管腫

血管の異常な増殖によりできる良性腫瘍で、出血しやすくなります。

乳頭腫

鼻の粘膜にある扁平上皮と呼ばれる組織の異常増殖によってできる良性の腫瘍で、鼻血、鼻づまりが起こります。

特発性血小板減少性紫斑病(ITP)

血小板の減少により、出血しやすくなります。鼻血、歯茎からの出血、皮下出血が起こります。

肝炎・肝硬変

ウイルス感染などが原因で、肝臓が炎症を起こします。肝炎の慢性化により、肝硬変を発症します。肝機能が低下するため、黄疸、歯茎からの出血、鼻血といった症状があらわれます。

動脈硬化

加齢などにより動脈が硬くなり、全身にさまざまな障害が起こります。動脈硬化の進行により、血管の弾力性が失われるため、出血しやすくなる場合があります。

高血圧

高血圧症により血圧が高い状態が続き血管への圧力が高まることで、血管がもろくなり出血しやすくなります。

病院に行くべきサイン

以下の場合は、病院で診察を受けましょう。

・出血が30分以上続く場合
・転倒や顔面を強打したことが原因である場合
・頻繁に鼻血が出る場合

鼻血が出たからといってすぐに病院に行く必要はありません。まずは、前述したような止血法を試してみましょう。それでも30分以上鼻血が止まらない場合や鼻血を頻繁にくり返している場合は、一度病院で診察を受けることをおすすめします。

おわりに:止まらない鼻血が出たときは、念のため病院に相談を

通常、鼻血は安静にしておくことで自然に止まります。しかし、30分以上鼻血が止まらずで続ける場合は、念のため医師に相談することをおすすめします。

関連記事

この記事に含まれるキーワード

鼻血(18) 鼻血の原因(1) 鼻血の対処法(2)