一酸化炭素中毒はストーブや給湯器が原因!?対処法は?

2017/10/18 記事改定日: 2018/7/5
記事改定回数:1回

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

寒い時期に注意すべき症状のひとつに、「一酸化炭素中毒」があります。今回の記事では、一酸化炭素中毒の症状や原因、予防法や、発症してしまった場合の応急処置など、全般的な情報をお伝えしていきます。
ストーブや給湯器の扱いに気をつけるためにも、参考にしてください。

一酸化炭素中毒の原因はストーブや給湯器の不完全燃焼

一酸化炭素中毒の原因になり得るのが、ストーブやファンヒーター、給湯器です。こういった暖房機器というのは室内の酸素によって燃焼を起こし、そして同時に排出ガスを室内に充満させます。長時間使用に伴い酸素濃度が低下すると、今度は燃焼のための酸素が不足して、一酸化炭素を発生させてしまうのです。

特に昨今の住宅は一酸化炭素中毒の危険性が増しています。昔の日本家屋は窓や壁などに隙間があったために空気が循環しやすくなっていましたが、現在の高気密な住宅ですと逃げ道がありません。気密性の高い住宅は過ごしやすいという魅力がある一方、一酸化炭素中毒のリスクが高い造りとも言えますから、昔の家のつもりで過ごさず暖房の扱いに注意した生活を心掛けなければいけません。

ストーブや給湯器が不完全燃焼しやすくなる条件と対策とは

ストーブや給湯器を酸素が十分でない状態で使用し続けると、一酸化炭素を発生することがあります。これを「不完全燃焼」と呼びますが、十分な換気を行わない状態で長時間使用することが主な原因となります。また、古いタイプのストーブや給湯器の中には、不完全燃焼防止装置が付いていないものもあり、気づかない内に室内に一酸化炭素が充満してしまうこともあります。

ストーブや給湯器の不完全燃焼を防ぐためにも、使用中はこまめに換気を行って、新鮮な酸素を室内に取り入れるようにしましょう。また、古いタイプのものを使用している場合には、お使いの機種がメーカーのリコール対象商品となっていないかを今一度確認してみましょう。

一酸化炭素中毒の症状の特徴

一酸化炭素中毒の初期症状としては、頭痛やだるさ、疲労感などが挙げられます。ただ、こういった症状は普段の暮らしでも発生するために一酸化炭素と疑われないことも多く、注意が必要です。

進行して中程度になると、さらに頭痛やめまいがひどくなり、加えて嘔吐や顔面紅潮、チアノーゼ、思考力の低下なども起こるようになります。場合によってはこの段階で失神を起こすケースもあります。そして重症の場合は、痙攣や見当識障害、錯乱、失禁、意識消失などが起こり、そして最悪の場合は死に至ってしまうこともあります。

初期段階で違和感に気付くことが大切ですから、暖房を使っている場合は十分に注意した方が良いでしょう。

一酸化炭素中毒の疑いがある場合の対処法

一酸化炭素中毒になりかかっていたら、まず部屋に新鮮な空気を入れることが大切です。体内に酸素が足りていない状態ですので、空気で体内の循環を良くしなければいけません。もし倒れた人を助けに行く場合は、濡れたハンカチなどで口と鼻を押さえつつ、息を止めて窓を開けるようにしましょう。同時に原因になっている暖房器具があるようなら停止させます。

続いて酸素を吸いやすいように衣服を緩ませます。傷病者自身が動けない場合は、まわりにいる人が行うと共に、できれば新鮮な空気があるところにも移動させましょう。また、一酸化炭素中毒になると体温が下がってくることもありますので、保温にも気を配ってください。危険な状態の場合は救急車を呼び、症状が軽度であっても病院での診察を受けた方が安心です。

一酸化炭素中毒を予防するために、換気を徹底しよう

簡単な予防法は、新鮮な空気を部屋に入れることです。そのためには、こまめな換気が必要不可欠です。寒い季節になると暖めた空間を冷やしたくないという思いから、換気を疎かにしてしまいがちですが、そうすると一酸化炭素中毒のリスクが高まりますので注意しなければいけません。換気のタイミングとしては、空間の規模にもよるものの、30分~1時間に5分程度は行うようにした方が良いでしょう。

なお、上記でも説明したように一酸化炭素中毒はガス小型湯沸かし器やストーブの不具合などによっても発生します。日常の何気ないシーンにも危険性が潜んでいますので、一酸化炭素中毒のリスクを理解して適切な対処ができるようにしておくことが大切です。

おわりに:こまめな換気で一酸化炭素中毒を防止しよう

寒さの厳しい季節は、暖房機器をつけて部屋の中で温まることに幸せを感じる方も多いでしょうが、石油ストーブやファンヒーターを使用している方は特に、一酸化炭素中毒を起こしてしまうリスクがあります。こまめに換気を行い、予防を徹底してください。

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