鼻声になるのはどうして? どうすれば治る?

2017/11/10

山本 康博 先生

記事監修医師

東大医学部卒、独立行政法人国立病院機構東京医療センター

山本 康博 先生

鼻声は非常に身近なトラブルですが、長患いしていると非常にわずらわしいものです。この記事では鼻声になってしまう原因と治し方について解説しているので、鼻声に悩んでいる人の参考になると思います。解決の糸口にしてください。

鼻声ってどんな状態?

鼻声とは、鼻にかかったような声のことを言いますが、2つのタイプがあるということは意外と知られていません。

まず多くの人が鼻声と聴いてイメージする、鼻が詰まったような声のことを閉鼻声と呼びます。発音するときに、本来なら鼻に抜ける空気が抜けずに、鼻の中に詰まったような状態になってしまいます。
具体的には、「マ」行が「バ」行になり、「ナ」行が「ダ」行になるという状態です。高音がでにくい状態なので、やわらかな印象の話し方になりますが、歯切れが悪く、聞き取りにくい音になるのが特徴です。

また、開鼻声と呼ばれる鼻に抜けすぎてしまう声もあります。口の中の空気をためることができずに、鼻から息がもれてしまう状態です。「バ行」の音が「マ行」に、「ダ行」の音が「ナ行」のように聞こえてしまいます。同じ鼻声といっても、2つの状態により、聞こえ方は大きく異なります。鼻から空気がもれるというのは、聞きなれないかもしれません。

鼻声になるのはなぜ?

鼻声になってしまう原因はいくつかあります。
まず1番多いのが、風邪やアレルギー症状などによって鼻の粘膜が腫れることで、鼻づまりを起こしてしまうというのがよくある原因といえるでしょう。また、腫瘍やポリープなどによって鼻腔がふさがれていたり、鼻の骨が曲がっていたり、軟骨が変形しているなどの構造的な原因も考えられます。これらは、鼻が詰まったような声がでるようになります。

口蓋裂のように唇や上顎が裂けたような状態になる病気になると、空気がそこからもれてしまうことがあります。口蓋裂は生まれつきのもので、多くの場合、乳幼児期に発見され、手術によって治療をするということが多いので、大人になってもそのままという症例は少ないです。
上記のような病気以外にも、舌の筋力が低下していると空気が通る部分を舌がふさいでしまい、鼻声になってしまうこともあります。口蓋裂や舌の筋力低下の場合は、鼻に抜けすぎてしまう声になる傾向があります。

どうすれば鼻声を改善できる?

鼻声を改善するためには、原因を取り除かなければいけません。
風邪やアレルギーなど原因が分からない場合は、耳鼻科を受診して原因をつきとめてから治療を開始しましょう。原因となる病気がある場合は、その病気を治療しなければ、鼻声を治すことはできません。

また、舌の筋力低下が原因の場合は、トレーニングをして鼻から息がもれてしまうのをふせぐようにしましょう。トレーニングの方法は、下記のような自宅でできる簡単なものです。ぜひ試してみてください。

・舌を出した状態で10秒保つ
・その後、顔を上向きにして舌先を曲げて鼻の方に伸ばして10秒そのままで維持

この動きを1日に数回繰り返すようにすると、舌の筋力を鍛えることができます。このトレーニングは、毎日行うことが非常に重要になります。慣れないうちは、すぐに疲れてしまうかもしれませんが、続けることでより多くの回数ができるようになり、自分で筋力が強くなったことを実感できるようになります。この頃には、発音も変わってきているでしょう。

おわりに:鼻声の改善には原因の追究が必須。病院で検査してもらおう

鼻声を改善するには、原因が口蓋裂などの病気か舌の筋肉の弱化なのかを判断する必要があります。また、風邪やアレルギーが原因で起こる鼻声は、それ自体が治らないと改善することはありません。まずは自分の鼻声の原因を探るためにも、病院で検査してもらうようにしましょう。

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