へバーデン結節とリウマチには、どんな違いが!?見分け方はあるの?

2017/12/6 記事改定日: 2018/9/19
記事改定回数:1回

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

へバーデン結節とは第一関節(指先側の関節)に変形が起こる病気のことです。関節リウマチも指の関節の変形が起こりますが、2つの病気の違いはどこにあるのでしょうか。
へバーデン結節とリウマチの違いをまとめていますので、参考にしてください。

へバーデン結節とは?

へバーデン結節は中年期以降の女性に多い、手の指の関節が腫れたり変形がおきる疾患です。
原因はよく判っていませんが、女性ホルモンのバランスの乱れや、加齢、手の使い過ぎ、遺伝的な要素などが複雑に絡み合っているものだと考えられています。

日常生活に特に支障のない場合もありますが、変形がひどい場合はペットボトルの蓋が開けられない、財布から硬貨が取り出せないなどの支障が出てくるようになります。ただし、痛みを感じるケースは2割ほどで、それほど多くはありません。

へバーデン結節の治療は安静が第一であり、関節への負荷を軽減するために医療用のテープなどで固定することもあります。痛みもなく日常生活に大きな支障がない場合は、服薬せずに様子を見ることもありますが、変形が進んでいるケースや痛みが強いケースでは、痛み止めの服用やステロイドの関節内注射、骨を削る手術や関節を固定する手術が検討されることもあります。

関節リウマチとは?

関節リウマチの特徴的な症状は、起床時の手の指のこわばりです。朝起きた時に、指が固まってしまって動きにくくなります。この症状は更年期障害でもよく見られますが、更年期の症状の場合は5~6回指を曲げたり開いたりしてグーパーを繰り返すとほぐれてきます。しかし、関節リウマチの場合は、指のこわばりが30分以上続きます。中には午前中はずっとこわばっていることもあるといわれています。

起床時以外にも、スマートフォンを握って友だちと話をしていたら、握っていたときの形のまま指が固まってこわばるといったことが起こることもあります。また、膝が痛い、肩が痛い、足首が痛いなど、指以外の関節が痛くなったり、倦怠感や微熱が続くこともあります。

へバーデン結節と関節リウマチの違いはどうやって見分ける?

へバーデン結節と関節リウマチは、どちらも指の関節が変形する症状が現れます。

よく似た症状ではありますが、

  • へバーデン結節
    指の爪に近い第一関節に腫れや変形が起こる
  • 関節リウマチ
    爪から遠い第二関節が腫れたり痛みが出たり、変形が起こる

という違いがあります。

また、関節リウマチは自己免疫疾患の1つです。自己免疫疾患は、ウイルスなどの外敵を攻撃する免疫システムが誤作動を起こして自分自身の身体を攻撃してしまう病気です。
リウマチの場合は関節が大きな標的部位になりますが、へバーデン結節と違い、関節だけではなく倦怠感や微熱といった全身症状が起こる場合があり、このような全身症状から始まることも少なくありません。
また、指だけではなく他の関節に問題が起こることもあるため、初期症状として足首や肩の痛み、膝の痛みを訴えることもあります。

へバーデン結節や関節リウマチの痛みはどうやって治療する?

へバーデン結節も関節リウマチも共に手指の関節に痛みを伴うのが特徴です。しかし、痛みに対する治療法は大きく異なります。それぞれの治療法は以下の通りです。

へバーデン結節

へバーデン結節は、手指の第一関節に生じる変形性関節症です。痛みを伴いますが、多くはテーピングなどを行って関節を安静に保ち、鎮痛剤を使用する対処療法を行います。また、関節内の炎症が強い場合には、ステロイドの関節注射が行われます。
このような治療でも痛みの改善がなく、日常生活に支障を来たしているような場合には、関節を固定するための手術が行われることも少なくありません。

関節リウマチ

関節リウマチは自己免疫疾患の一種であり、関節に炎症が生じる疾患です。特に手指の関節に生じやすく、痛みを伴うのが特徴です。
関節リウマチの痛みに対しては、一般的な鎮痛剤だけでなく、自己免疫の異常を抑えるための抗リウマチ薬やステロイド、生物学的製剤などが主に用いられます。

おわりに:へバーデン結節もリウマチも、どちらも早期発見・治療が大切。

へバーデン結節もリウマチも、関節の変形が進行してしまうと、日常生活にも大きく支障をきたしてしまいます。しかし現在は治療法も進歩しているため、半数以上のリウマチ患者が、適切な治療を行うことで健康な人たちと変わらない生活を送ることができるとされています。これはへバーデン結節も同様であり、早期に治療を開始すれば進行を抑えることが可能です。

変形が進んでからでは、治療が困難になってしまうことも少なくありません。早期発見のために、少しでも不具合や違和感を感じた段階で病院を受診するようにしましょう。

この記事に含まれるキーワード

自己免疫疾患(25) リウマチ(14) へバーデン結節(7) ステロイド関節内注射(1)