プランマー病とは ~ 症状や治療法について ~

2017/12/21

三上 貴浩 先生

記事監修医師

東大医学部卒、医学博士

三上 貴浩 先生

プランマー病とは、甲状腺にできた腫瘍が原因で甲状腺ホルモンが過剰分泌されてしまう病気です。手の震えや動悸、汗を以上にかくなど、バセドウ病に似た症状が現れます。この記事ではプランマー病の症状や治療について解説しています。

プランマー病とは

 

甲状腺腫瘍ができると甲状腺ホルモンが出なくなってしまうことが多いのですが、プランマー病は甲状腺の良性腫瘍によって甲状腺ホルモンを過剰分泌してしまう病気です。過剰な甲状腺ホルモン分泌の影響で、手の震えや動悸などのバセドウ病に似た症状が現れます。

甲状腺はのど仏の下にある20g程の小さな器官であり、新陳代謝や成長や発達に関わり、交感神経を刺激する働きで甲状腺ホルモンを分泌しています。
通常、甲状腺ホルモンは脳下垂体からTSH(甲状腺刺激ホルモン)と相互に影響しあうことで分泌量がコントロールされています。
しかし、プランマー病で甲状腺ホルモンの量が過剰に分泌されてしまうと脳下垂体から分泌されるTSHの量が抑制されてしまい、その結果、甲状腺が正常に機能しなくなり様々な症状があらわれるようになってしまうのです。

プランマー病の症状

 

プランマー病になると、手の震え、動悸、不整脈、息切れ、汗を過剰にかく、体重の低下などの甲状腺機能亢進症(こうじょうせんきのうこうしんしょう)の症状があらわれるようになります。また、情緒不安定や不眠症などの悩みを抱えるケースも少なくありません。これは上記でも説明したように、甲状腺ホルモンが過剰に分泌されることで起こります。
プランマー病が甲状腺機能亢進症の症状をあらわす頃には、甲状腺部分のしこりが3~4cm程度まで大きくなるため、触ると容易にわかるようになります。

そして甲状腺ホルモンの過剰分泌により全身の代謝が良くなるため、食欲が異常に増したり、手の震えから文字を書くことができなくなるなど日常生活や社会生活に支障をきたす可能性もあります。

ただし、プランマー病に似た症状が出るバセドウ病のように眼球突出の症状がでることはないといわれています。

プランマー病の治療法

 

プランマー病の治療方法には手術による摘出術と放射性ヨウ素内用療法(アイソトープ療法)、抗甲状腺薬による薬物療法があります。

手術

手術による摘出術は、甲状腺の腫瘍が非常に大きい場合などに行われます。術後に甲状腺ホルモンの量が不足してしまう可能性があるため、甲状腺ホルモンの服用が必要になる場合があります。

アイソトープ療法

アイソトープ治療とは、放射性要ヨウ素(ヨウ素‐131)の入ったカプセルを服用する治療法です。服用した放射線ヨウ素は甲状腺に集まる性質があります。集まった放射線ヨウ素から出る放射線で、甲状腺ホルモンを作る細胞を破壊することで治療していきます。ただし、アイソトープ治療を行った場合も治療後に甲状腺ホルモンが不足する可能性があるため、甲状腺ホルモンの服用が必要になる場合があります。また、抗甲状腺薬を服用していた場合は、治療のために一時的に服用が中止されるため、甲状腺機能亢進症状が出る可能性があります。

おわりに:甲状腺機能亢進症状が出たときは、必ず病院で検査してもらおう

プランマー病は、甲状腺に腫瘍ができたことで甲状腺ホルモンが過剰に分泌されてしまう病気であり、手の震えや動悸などの甲状腺機能亢進症状が現れます。ただし、甲状腺機能亢進症状の原因となる病気は複数あり、原因によっては治療方法が異なる場合があります。症状の改善のためには適切な治療が必要です。疑わしい症状が出たときは、必ず専門の医療機関で検査してもらいましょう。

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