骨肉腫の初期症状はどうやってチェックすればいい?

2018/2/19 記事改定日: 2019/10/23
記事改定回数:2回

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

骨肉腫は、骨にできるがんです。全身に転移すれば命に危険が及ぶ可能性があります。
この記事では、骨肉腫の初期症状と早期発見・早期治療の重要性について解説しています。セルフチェックにも役立ててください。

骨肉腫とはどんな病気?

骨肉腫は骨にできる腫瘍で、比較的若い世代に発症しやすいです。
大腿骨や股関節、膝骨や脛骨など下半身の骨に発症するケースが多く、肩や顎、骨盤や背骨に現れることもあります。

一昔前までは、骨肉腫と診断されると当該部位の早期切断をすすめられることが多かったようです。
治療後に肺などに転移したりすることがあったり、手足を切断することへの抵抗感から治療が遅れやすいといった背景もあり、かつては5年生存率が10%~15%と低い数値を推移していました。

最近では、切断以外の治療法が確立されたことで、進行度合いによっては切断しなくても治療が出来るようになり、また生存率も飛躍的に高くなったといわれています。

骨肉腫は初期症状に気づきにくい?

骨肉腫の発症に気がつきにくい原因は、膝や肩、腰、背中など、日常生活の中で痛みが起こりやすい部位に痛みが出やすいことが挙げられるでしょう。
また、骨肉腫の症状は「筋肉痛や関節痛などと似た痛み」が起こるので、仮に進行して腫れや発熱などが起こっても、深刻に考えず市販の薬や湿布に頼ってしまいがちになるということも想像できます。

実際、関節が動かせないくらい痛みや腫れがひどくなってから初めて医療機関を訪れて、骨肉腫とわかる人も多いといわれています。

骨肉腫のサインや初期症状のチェックリストとは?

骨肉腫は早期発見・早期治療によってよりよい予後を期待することができます。
しかし、初期症状は「筋肉痛」や「関節痛」を勘違いされることも多く、病状が進行してから病院を受診することも少なくありません。

このため、次のような症状が一か月以上続いている場合には、看過せずに整形外科を受診するようにしましょう。

  • 膝や肩の関節付近に鈍痛が生じ、鎮痛剤を飲んでも治らない。
  • 関節から少し離れたところも痛むことがある。
  • 安静にしていても痛みが生じる。
  • 打撲などの外傷がないのに、痛みがある部位が腫れて熱感を持つ。
  • 歩いたり、肩を回すと関節が突っかかるような違和感がある。

子供の骨肉腫を見つけるために気をつけることは?

骨肉腫は主に子供に発症する骨の悪性腫瘍です。発症率は高いわけではありませんが、進行すると転移を起こして死に至ることも少なくありません。このため、万が一発症したときはできるだけ早く発見し、適切な治療を行うことが大切です。

子供は自分で症状を訴えることができないことも多いため、日ごろから次のような点に注意してあげましょう。

  • 膝や太もも、腰回り、背中などに原因がはっきりしない腫れや痛みがある
  • 外遊びや階段の昇降を嫌がるなどの変化がある
  • 関節に近い部分を気にして触ることが増えた

おわりに:気になる症状があった場合はできるだけ早く病院で診てもらおう

骨肉腫に関する医療の技術は以前に比べて飛躍的に進歩し、現在では生存率も高い数値を推移しています。それでも、治療が遅れて全身に転移してしまえば、生存率を下げることになってしまいます。

骨肉腫の初期症状は普通の関節痛や筋肉痛などと似ているので見逃しやすいので、気になる程度の症状でも軽く考えず、早めに医療機関を受診しましょう。特に成長期の人ややスポーツに励んでいる人などは「いつもの痛み」と勘違いしやすいので気をつけてください。

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