腎結石の治療法は、結石の大きさによって違う!どんな方法があるの?

2018/1/11 記事改定日: 2019/7/19
記事改定回数:2回

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

腎結石とは、腎臓内に結石ができる尿路結石です。自覚症状が出ないことが特徴ですが、結石が動くと激しい痛みが起こることがあります。この記事では、腎結石の痛みの原因と治療方法について詳しく解説しています。

腎結石で痛みは出る? 痛み以外に症状はあるの?

腎結石は、結石(シュウ酸カルシウムやリン酸カルシウムなどのかたまり)が腎臓にある状態で、女性よりも男性に多いと言われています。

腎結石は、腎臓の中に結石がおさまっている状態では痛みがでることがほとんどないといわれています。ただ、小さな結石が腎臓から尿管に移動するときに詰まったり引っかかったりすると、背中から腰にかけて激痛が現れます。このような痛みのことを腎疝痛とよび、一度痛みが出始めると結石が排出されるまで痛みが続く傾向があります。また、痛みがあるときは、尿の濁りや血尿、吐き気や冷や汗、めまいなどを発症することもあります。

このように、腎結石は腎臓内に結石があるうちは無症状のことが多いため、別の病気で超音波検査を受けたときに偶然見つかるケースも少なくありません。ただし、結石が大きくなると腎機能に問題が起こり、残尿感や血尿などの自覚症状が現れることがあります。

腎結石の治療薬

腎結石が小さいうちは、下記で挙げる内服薬などを使って結石が出るのを待つ場合があります。

ウラジロガシエキス(商品名:ウロカルン®)
結石を溶かして小さくし、排出しやすくする薬です。また、抗炎症作用や利尿作用が期待できるといわれています。副作用が少ないですが強い効果も得られないため大きい結石への効果は乏しく、長期間の使用が必要になるというデメリットがあります。
フロプロピオン(商品名:コスパノン®)
尿管の痙攣を抑制して痛みを軽減し、尿管を広げて結石の排出を促進します。

また、激しい痛みがあるときは、ジクロフェナク(商品名:ボルタレンサポ®)やロキソプロフェン(商品名:ロキソニン錠®)、セレコキシブ(商品名:セレコックス錠®)などが使われる場合があります。

腎結石の大きさで治療法が違う?

内服薬の服用や座薬のほかにも、手術をして結石を取り出す方法もあります。尿路結石は、痛みの原因となる結石が尿路のどこに存在しているかによって治療法はまったく異なります。

腎結石の場合、体の外から衝撃を与えて結石を破壊する治療法(体外衝撃波結石破砕術)と、全身麻酔をして尿道から細い内視鏡を挿入し、レーザーで結石を破壊する治療(経尿道的結石破砕術)とがあります。これらの手術では改善が見込めない巨大な結石の場合は、全身麻酔をして皮膚に内視鏡が挿入できる穴を開け、結石を砕く手術が検討されることもあります。

本来、腎結石は自覚症状がない場合が多いですが、結石が移動したときに激しい痛みが起こすことがあります。腎結石の大きさが10mm以下の場合は無症状のことも多いといわれていますが、結石による痛みや腎機能の低下の兆候がみられる場合は、結石の大きさに関わらず治療が検討される場合があります。

また、体外衝撃波結石破砕術を行う際には、尿管閉塞や感染症を防ぐために尿管ステント留置術を併行することもあります。

腎結石の食事療法と運動療法

腎結石は、カルシウムがシュウ酸やリン酸などと結晶化したカルシウム結石が90%近くを占めています。特にシュウ酸カルシウムの生成は、飲食によって体内に過剰に取り入れられることが原因となることが多く、発症した場合は食事や飲み物に注意する必要があります。

食事の注意点として、以下のことが挙げられます。

  • シュウ酸を多く含むホウレン草やキャベツ、ブロッコリー、レタスなどの野菜類を多く摂りすぎないこと
  • 腸内のシュウ酸を増加させる肉類を多く摂りすぎないこと
  • シュウ酸を分解するクエン酸を多く含むオレンジやグレープフルーツなどの柑橘類を多く摂ること
  • 尿中のシュウ酸量を減らすカルシウム量を十分量摂取すること

また、コーヒーや紅茶などの飲み物はシュウ酸を多く含みますので、腎結石の人はなるべく控えるようにしましょう。また、飲む場合は、牛乳などを混ぜるのもおすすめです。

水分補給としては、ミネラルウォーターが最適ですが、結石の排泄を促すためにも1日に2ℓ以上の水分を摂るように心がけましょう。

さらに、腎結石は適度な運動を行うことで排泄を促すことができます。運動療法としては、十分な水分を摂取しながら、縄跳びなどジャンプする運動を行う「水運動療法」が行われることがあります。また、腹筋運動などを行うと尿管の蠕動運動を促して結石の排泄につながることもありますので、痛みが落ち着いている場合には積極的に行うようにしましょう。

おわりに:腎結石は、はっきりとした自覚症状が出ないこともある尿路結石。排尿に違和感を感じたら早めに病院へ!

腎結石は、尿管結石のようにはっきりとした症状が出ない結石です。しかし、小さな結石であっても、長期化すると腎機能の低下を招く可能性があるため、自覚症状に乏しいものでも医師に経過観察をしてもらうことをおすすめします。

結石の状態や本人の健康状態などで、適した治療方法や治療のタイミングが変わってくるので、医師と相談しながら自分にあった方法を選択しましょう。また、残尿感などの排尿の違和感があるときは早めに病院を受診するようにしてください。

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