慢性胃炎のときは、どんな食事をしたら良いの?おすすめのレシピは?

2018/1/16 記事改定日: 2018/11/15
記事改定回数:1回

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

慢性胃炎になると、空腹時や食後に胃の不快感(むかつき、もたれなど)が出てきます。このような場合、食事面でどのようなことに気をつければよいのでしょうか。この記事では食事の摂り方やおすすめの食べ物を紹介します。

慢性胃炎とは?

胃には腺細胞(何層かの粘膜でできている、胃酸を分泌するもの)があります。腺細胞が何らかの原因で徐々に委縮する状態が続き、胃酸の分泌が減っていく病気を慢性胃炎と言います。
慢性胃炎は、以前は加齢が原因と考えられていましたが、近年はピロリ菌の長期感染が原因という考えが主流になりつつあります。慢性胃炎の症状は他の胃の病気とほぼ同じ(お腹の不快感や膨満感、食欲不振など)で、慢性胃炎特有の症状はありません。このため、症状だけでは判断しづらいのですが、内視鏡で胃の粘膜を見ると、慢性胃炎かどうかがすぐわかります。なお、急性胃炎と異なり、慢性胃炎は完治が難しいため、対症療法が行われます。

慢性胃炎の食事療法について

慢性胃炎になると、腺細胞から分泌される胃酸の量によって胃の酸性度が異なるため、胃の状態に合わせた食事を摂ることが重要です。栄養価が高いのはもちろん、消化しやすい食べ物を心がけましょう。煮て柔らかくするなど、食べ物を消化しやすくする工夫も大切です。

また、胃に負担をかけないよう、1回の食事量を少なくすることも大切です。食事量が多くなると一度に大量の食べ物が胃に入ってしまうため、消化に必要な消化液を大量に出さなければならず、胃にかかる負担が大きくなるためです。刺激物(アルコールやカフェイン、スパイスの効いた食べ物)や脂肪分が多いものも控えましょう。

どんな食品を食べたら良いの?

慢性胃炎のときは、おかゆや野菜スープ、豆腐、バナナなど、消化の良い食べ物を食べましょう。おかゆでも胃の不快感があるようでしたら、重湯にしてみてください。また、タンパク質を摂るときは白身魚やささみなど、脂肪分の少ないものを選んでください。そのほか、胃酸を調整をする働きがあるとされているヨーグルトや卵などもおすすめです。

食事を作るときはなるべく消化しやすいよう、しっかりと食材に火を通してください。また、揚げ物といった油を多く使う食べ物は控えましょう。

慢性胃炎のときに、おすすめのレシピは?

慢性胃炎は、胃の粘膜が慢性的に炎症を引き起こしている状態です。このため、食事はなるべく消化が良く、胃の粘膜に負担をかけないように心がける必要があります。ここでは、慢性胃炎のときにおすすめのレシピを3つご紹介します。

にゅうめん

素麺を温めて食べるにゅうめん。麺は細く柔らかいため消化が良く、汁物なので少量でも満腹感があります。具は柔らかい肉団子やよく煮込んだ野菜などがおすすめです。また、だし汁はしっかり出汁をとったものを使用して、胃粘膜に負担をかける塩分を少なめにするのがポイントです。

素麺は規定時間よりもやや長めに茹でて柔らかくします。だし汁は、鰹節や昆布で取った濃厚なものを使って、鶏肉団子を煮込むことで鶏の出汁もプラス。味を調えるためのしょう油や塩を最小限にします。柔らかく茹でた素麺をだし汁に投入して、肉団子や煮込んだ野菜をトッピングすれば完成です。

大根粥

大根には胃粘膜の炎症を抑える酵素が多く含まれており、胃炎の時には積極的に摂りたい食材です。お腹に優しいお粥に混ぜて食べるのがおすすめです。

大根は適量の半分をすりおろし、半分を小さな角切りにカットします。だし汁で大根の角切りとお好みの肉を投入してよく煮込んで柔らかくします。そこに、大根のすりおろしとご飯を投入して分ほど弱火でコトコト煮込めば完成です。

キャベツのミルクスープ

牛乳は胃粘膜を保護する作用があり、スープにすることで多く摂取することができます。また、柔らかく煮込んだキャベツなどの野菜をプラスすることで粘膜修復に必要なビタミンも摂ることができます。

キャベツやベーコンなどお好みの具を適当な大きさに切り、フライパンでよく炒めます。そこに牛乳を適量投入してコンソメで味付けし、15分ほど中火で煮込んだら完成です。

おわりに:消化の良い食べ物を少しずつ摂って不快感を和らげよう

胃の不快感が長引いているなど、慢性胃炎かもしれないと思ったら、柔らかくて刺激の少ない食べ物を小分けに食べながら様子をみてください。それでも不調が続くようでしたら、他の病気の可能性がないかを医師に診てもらいましょう。

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