記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/1/11 記事改定日: 2019/1/24
記事改定回数:1回
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
副鼻腔気管支症候群は、副鼻腔炎に下気道の病気が合併した病気です。
この記事では、副鼻腔気管支症候群の原因と治療方法について解説しています。
副鼻腔炎の症状と咳などの症状がどちらも出ている人は、必ず見てくださいね。
副鼻腔気管支症候群とは、上気道と下気道、つまり鼻から肺までの空気の通り道で炎症を何度も繰り返す疾患です。
症状は、鼻づまり、頭の重み、変色してネバネバした鼻水、後鼻漏(鼻水が鼻の奥から喉に落ち込む)、においを正常に感じられないなどの副鼻腔炎の症状に加え、咳、痰、熱など呼吸器の症状が現れます。
副鼻腔気管支症候群の明確な原因はいまだにわかっていませんが
2つが主な原因だと考えられています。
また、喫煙やストレス、睡眠不足、偏食や過食といった生活習慣も発症に関わっているといわれています。
いずれにしても、副鼻腔炎と下気道の病気を併発している状態なので、治療の際は両方の病気にアプローチする必要があります。
副鼻腔気管支症候群の治療には、マクロライド系の抗生物質が使用されます。治療期間は長期にわたることが多く、少量を1~3か月ほど服用するのが一般的です。
そのほかにも、痰のきれをよくする去痰薬や気道粘膜潤滑薬が併用されることもあります。
しかし、これらの薬物療法を続けても症状が改善しない場合には、副鼻腔炎が改善すれば気管支炎も快方に向かうことが多いとされているため、副鼻腔炎を改善するための手術の実施が検討されます。
治療では、漢方薬を用いることもあります。発症から経過段階に応じて使用される漢方薬は変わってきます。副鼻腔気管支症候群(主に慢性副鼻腔炎)の方に効果があるといわれているのが次の2種類の漢方薬です。
漢方薬は、鼻以外に併発する症状を考慮して、個々に合わせて処方されます。必ず漢方医療に詳しい医師に相談するようにしてください。咳や中耳炎、扁桃腺炎、湿疹皮膚炎、便秘の自覚症状がある場合は特に注意が必要です。
明確な原因の分からない副鼻腔気管支症候群は慢性的に炎症を繰り返すため、身体への負担が大きいです。
治療は、一般薬が主になります。漢方の使用については、安易な判断をせず必ず専門医へ相談してください。
※抗菌薬のうち、細菌や真菌などの生物から作られるものを「抗生物質」といいます。 抗菌薬には純粋に化学的に作られるものも含まれていますが、一般的には抗菌薬と抗生物質はほぼ同義として使用されることが多いため、この記事では抗生物質と表記を統一しています。
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