パニック障害が起きたらどう対処すればいい? 電車で発作が出たときの対処法も紹介

2018/1/15 記事改定日: 2018/3/23
記事改定回数:1回

山本 康博 先生

記事監修医師

東大医学部卒、独立行政法人国立病院機構東京医療センター

山本 康博 先生

三上 貴浩 先生

記事監修医師

東大医学部卒、医学博士

三上 貴浩 先生

パニック障害とは、何らかの事象がきっかけになり、呼吸困難や動悸、めまいなどの発作を起こすことです。この発作は何度も繰り返す傾向があり、生活の質を著しく低下させるおそれがあります。この記事ではパニック障害が起きたときの対処法や、パニック発作が起こりやすい電車での対処法について解説しています。

パニック障害が起きたときの対処は?

パニック障害とは、突発的に動悸やめまい、呼吸困難などの発作が繰り返される病気のことです。発作自体は10~30分で治まりますが、平時でも発作の不安に襲われてしまいます。この精神的負担が実際の発作を誘発して、負のスパイラルに陥ることもあります。

パニック障害が起こったら、発作を抑える薬を飲み、以下の対処をしてみてください。

息苦しいと思ったり動機が出たら

腹ばいや前かがみの姿勢をとりましょう。自然と腹式呼吸になることで、過呼吸を防ぎ、自律神経の安定、動悸や息苦しさを治めます。

一人のときに発作が起こったら

一人きりで症状が起こったときは、電話などで親しい人と話して「大丈夫」と声掛けをしてもらいましょう。数分~数十分の間、声をかけてもらえるとだんだんと不安が治まり症状は軽減されます。

また、リラックスできるツボを押すのもおすすめです。手の甲側の親指と人さし指のまたで痛む「合谷」、手首内側の小指から下の骨と県の間にある「神門」、手首内側のしわから肘側に指3本下がった中心部「内関」を刺激してみてください。

電車や職場で発作が起こったら

常にラベンダーやローズなどのエッセンシャルオイルを数滴染み込ませたハンカチを持ち歩いておきましょう。パニック障害が起こったら、ハンカチから香りを吸い込み、深呼吸してください。アロマの香りをかぐと、鼻の粘膜から脳に信号が届き、不安がやわらぎます。また、深呼吸は自律神経の安定にもつながります。電車に乗っているときに起きた場合は、途中下車するのもおすすめです。

ほかには、冷えた水を飲むのも効果的です。パニック発作は、体温上昇に依る所もあるため、冷やすことで発作が治まりやすくなります。

パニック障害は電車で起こりやすい!?

パニック障害の症状には、「パニック発作(震えや動機、息苦しさ、めまい、発汗などの症状を引き起こす)」と「予期不安(「またパニック発作が起こるのでは」「次はもっと辛い発作になるのでは」と不安に苛まれる)」と「広場恐怖(発作からすぐに逃げられない場所や状況を避ける)」の3種類があるのですが、このうち広場恐怖は飛行機や映画館、そして電車で起こりやすいと言われています。人間は本能的に閉鎖空間に不安を感じやすいため、典型的な閉鎖空間である電車ではパニック発作が起こりやすいのです。

できれば、電車の広場恐怖がある人は、ラッシュを避けた通勤ができないか職場に相談することが望ましいです。

パニック障害はどんな人に起きやすい?

パニック障害を発症しやすいのは、女性です。男性の3倍と言われています。年代別に見ると、30代が最も多くなります。発症率は、通常100人に3~4人とされていますが、30代女性では、実に100人中7〜8人と2倍の割合になっています。

また、不安心や恐怖心を感じやすい人、内気で人見知り、親離れへの不安、高所や閉所を怖がるなど、性格的特徴のある人はパニック障害になりやすい傾向があるとされており、ストレスのピーク時にも起こりやすくなります。

パニック発作が起きないように、できることはある?

パニック発作が起きるのを未然に防ぐには、生活習慣の改善が大切です。具体的には、疲れをためない、お酢を摂る、禁煙や禁酒、カフェインを摂り過ぎない、有酸素運動を行う、早寝早起きの規則正しい生活などです。普段からの良い生活習慣を心がけましょう。

発作を繰り返すときや不安感が消えないときは病院で診てもらおう

パニック障害を発症してから、早めに適切な治療を行わなければ、改善に時間がかかってしまいます。早期治療で発作を抑えられ、回復も早まります。早めに医療機関を受診してください。

また、受診の際には、精神科や心療内科で診てもらいましょう。過呼吸や自律神経失調症などの別の症状として診断されることもあるため、パニック障害の専門医を探してください。

病院の診療では、心電図や血液の検査を行います。この検査により、心臓病や甲状腺の機能異常など他の部位に病気がないかも合わせてチェックできます。

パニック障害は「パニック発作が突然起こり、繰り返される」「1ヶ月以上に渡り発作の不安にさいなまれる」の二つの判断基準が満たされると診断されます。

おわりに:症状に合わせて早めの対策を

自分でできるパニック発作の対処法について紹介しました。普段の生活習慣を改善しながら、症状が繰り返され、悪化を感じるようであれば早めに医療機関を受診しましょう。早急な対応が症状の改善と治療期間の短縮につながります。

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