記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2026/5/27
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
胸焼けは、日常的によく起こる不快な症状で、日頃から悩まされている人もいると思います。毎日の生活や仕事などに影響するほどではないためあまり深刻に考えていないかもしれませんが、セルフケアで緩和できる胸焼けもあるので可能であれば対策してみることをおすすめします。この記事では、胸焼け対策に役立つ胸焼けの原因の情報について解説していきます。
胸焼けは、みぞおちから肋骨の下部付近が、チリチリと焼けつくように感じたり、締めつけられるように感じたりする、私たちにとって非常に身近な症状です。みぞおちから肋骨の下部付近には、食道という消化器官が存在しています。何らかの原因で胃酸が逆流して食道を刺激すると、炎症が起こり胸焼けの症状を引き起こします。
胸焼けを引き起こす主な原因として逆流性食道炎(GERD)が挙げられます。逆流性食道炎は、暴飲暴食の習慣化・加齢・肥満などが原因で起こり、近年増加傾向にあるといわれています。その他、慢性胃炎・胃潰瘍・十二指腸潰瘍が胸焼けを引き起こすことがあり、ピロリ菌感染・ストレス・鎮痛薬・ステロイド薬・食生活の乱れなどがこれらの病気の原因になることがあります。
妊娠初期は女性ホルモンのバランスが急激に変化し、hCGなどの妊娠時特有のホルモンも分泌されるようになります。この影響で、妊娠初期には胃腸の蠕動運動が低下することがあります。胃腸の蠕動運動には食べ物の消化を促す作用があるため、妊娠で胃腸の蠕動運動の機能が低下すると、消化に時間がかかるようになります。その結果、胃の中に長時間内容物が貯留するようになり、胸焼けが起こりやすくなります。
日常生活の中で胸焼けを起こす原因として、暴飲暴食・脂肪分の多い食べ物・消化しにくい食べ物・刺激の強い食べ物・飲酒・喫煙などが挙げられます。これらにより胃酸が過剰に分泌されると、胃酸が食道に逆流しやすくなります。また、食道は筋層が薄く、加齢により筋力が低下すると胃酸の逆流が起こりやすくなり、肥満で胃・食道への腹圧が高まることも胃酸逆流の原因になることがあります。その他、以下も影響するため、気になる場合は見直すことをおすすめします。
前かがみの姿勢が続く・食後すぐに横になる・寝ころぶ姿勢など、日常的な姿勢は逆流性食道炎の原因になり、胸焼けにも関係してきます。食道が胃よりも下部(地面側)もしくは、水平になると、胃酸が逆流しやすいといわれています。食事をしてから3時間程度は胃酸が逆流しやすいため、上半身をしっかり起こした状態で過ごすことをおすすめします。就寝前の食事・夜食を控えることも、胃酸の逆流を防ぐことにつながります。外部から腹部を圧迫しないようにすることも大切ですので、椅子に腰をかけて作業するときは背筋をしっかり伸ばし、ベルト・帯・コルセットなどのように腹部を締めつけるものの着用を控えるようにしましょう。なお、寝るときに胸焼けがする場合は、背中にクッション・座布団・畳んだタオルケットを置き、上半身が20度~30度上がるようにすると、逆流を防ぎやすくなる場合があります。
胸焼けは逆流性食道炎が主な原因であり、生活習慣を見直すことで改善・緩和が期待できます。生活習慣・食生活・運動習慣・睡眠環境・ストレス状態・姿勢などを見直し、健康的な生活を送ることを心がけましょう。ただし、胸焼けが慢性化しているときは深刻な病気が原因の可能性があるため、早めに医療機関を受診することをおすすめします。