筋トレの代表的なメニューをこなす際の注意点とは?やり方や効果について解説

2018/1/24

三上 貴浩 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 医学博士

三上 貴浩 先生

非常に身近な筋トレの中に腕立て伏せや腹筋、背筋、スクワットがあります。これらのトレーニングは単純ではありますが、正しく行わないと効果が出ないこともあります。この記事では、腕立て・腹筋・背筋・スクワットの正しいやり方と注意点について解説しています。

冷凍宅配食の「ナッシュ」
冷凍宅配食の「ナッシュ」

腕立て伏せをする際のコツとは?

腕立て伏せは、正しいフォームと呼吸法で行うことで、胸筋と腕の筋肉をはじめ腹筋、背筋、体幹など全身への効果が期待できるトレーニングです。
以下に、腕立て伏せの中でも代表的な「ノーマルプッシュアップ」と、特に体幹を鍛えられる「スロープッシュアップ」の実践方法と注意点をご紹介します。

ノーマルプッシュアップ

まずは、手を肩幅より拳2つ外に開いて床につき、つま先だけを床につけて支え、足から首までが一直線になるように体を伸ばして腕立て伏せの正しいフォームを作ります。

遠くを見るように顔を上げ、息を吸いながらゆっくりと肘を曲げて、床につかない程度まで体を倒したら1秒キープし、息を吐きながら体を起こします。

この動作を連続で20回1セット、30秒以内のインターバルを挟み1日3セット行います。

スロープッシュアップ

腕立て伏せの正しいフォームから、息を吸って肘を外側に曲げながら3秒以上かけてゆっくりと体を倒していき、限界の位置で少しの間体制をキープします。

その後、4秒以上かけて息を吐きゆっくり体を起こす動作を1回として10回1セット、30秒以内のインターバルを挟んで1日2セット行います。

どちらも正しい姿勢と呼吸法を守り、無理のない範囲で行いましょう。

腹筋の部位と代表的なトレーニング方法について

腹筋は、おなか前部にある腹直筋、全体を覆うインナーマッスルである腹横筋、横に位置する外腹斜筋と内腹斜筋の4つの筋肉によって構成されています。
これら4つを意識的にバランスよく鍛えることで、美しい腹筋を手に入れられるのです。

以下からはインナーマッスルに効果的な「フロントブリッジ」と、腹筋下部を鍛えて引き締める「クランチ」のやり方とコツをご紹介します。

フロントブリッジ

うつ伏せになり、肘と前腕を肩の真下に、つま先を立てて体をもたげ、かかとから首までが一直線になるように体勢を作ります。目線を斜め前に向けて、そのままの状態で1回目は30秒間、2回目は45秒、3回目は1
分、それぞれ30秒のインターバルを挟んでキープします。

上記を1セットとして1日3セットを行ってください。
腕ではなくおなかに力を入れること、無理のない範囲で続けるのがポイントです。

クランチ

膝を90度に曲げ立て、腕は頭の後ろに回した状態で、あおむけになります。
ここから、息を吐きながらゆっくりと上半身を限界まで持ち上げ、ゆっくり戻します。

これを1回として20回1セット、30秒のインターバルを挟んで4セット行います。

すべての動作をゆっくり行うこと、上半身を起こすときに床から腰を浮かせないことが、高い効果を得るためのポイントです。

背筋の部位と代表的なトレーニング方法について

背筋は、大きく分けて背中の中央から上部にかけての僧帽筋(そうぼうきん)、上部中央の菱形筋(りょうけいきん)、下部から脇の下にかけての広背筋(こうはいきん)、首から腰まで縦に長く走る脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)の4つの部位で構成されています。

逆三角の美しい背筋を作るなら、それぞれの部位を意識的に鍛えると良いでしょう。
以下に、自重で背筋を効率的に鍛えられるチンニング(懸垂)のやり方とポイントをご紹介します。

チンニング(懸垂)

手を肩幅より広げた状態で手の甲が自分を向くように懸垂スタンドを握り、背筋を伸ばし、肩甲骨を引き上げるイメージでゆっくり体を上げていきます。

自分の顎が手の高さまでくるように体を上げ、限界の位置で1秒キープし、ゆっくりともとに戻します。
これを10回1セット、30秒のインターバルを挟んで3セット行いましょう。

広背筋を意識しながら、ゆっくりとした動作で行うのが、高い効果を得るポイントです。

スクワットの効果と代表的なトレーニング方法について

スクワットは全身のダイエットや筋力強化に効果的なトレーニング法で、特に太もも、ふくらはぎ、お尻、背中の筋肉を鍛えられます。

以下に、代表的な「ノーマルスクワット」のやり方と注意点をご紹介します。

ノーマルスクワット

肩幅に足を開き、つま先を少し外側に向けて立ち、背筋をまっすぐに伸ばします。腕は頭の後ろか前に突き出し、基本姿勢をとってください。
息を吸いながら地面と太ももが平行になるまで体を下げ、息を吐きながら
膝が伸び切らない程度に立ち上がる動作を繰り返します。

20回1セットとし、30秒のインターバルを挟み1日3セット行いましょう。
体を下げるときに顔と上半身の角度を下に向けないのが、高い効果を得るためのポイントです。

おわりに:正しく行えば、代表的な筋トレだけでも大きな効果が得られる

ここで紹介した代表的なトレーニングだけでも、正しく実践すれば大きな効果が得られるでしょう。しかし、誤った方法で行うと効果が得られないばかりか体を痛めることになりかねません。正しいやり方を守って挑戦してくださいね。

厚生労働省 の情報をもとに編集して作成 】

関連記事

この記事に含まれるキーワード

筋トレ(59) 背筋(5) スクワット(7) 腹筋(12) 腕立て伏せ(1) プッシュアップ(1) クランチ(1) 懸垂(1)