肩こりは病気のサイン!?病院へ行った方がいい肩こりの特徴とは?

2018/2/6 記事改定日: 2018/12/20
記事改定回数:1回

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

肩こりは多くの日本人が感じている肩の不快症状です。
ただ、肩こりのなかには「病気のサイン」として現れているものがあることを知っていますか?
こちらの記事では、肩こりの症状が出る病気について解説しています。ただの肩こりと病院へ行った方がいい危ない肩こりとの見分け方についても紹介しているので、参考にしてください。

肩こりってどんな状態のこと?

僧帽筋、頭・頸半棘筋、頭・頸板状筋、肩甲挙筋、棘上筋といった、首から肩、背中にかけての筋肉の張りや痛みなどの症状をひとまとめに「肩こり」といいます。症状がひどくなると、頭痛や吐き気を伴い、実際に嘔吐してしまうこともあります。
肩こりは症状のひとつであり、正式な病名ではありません。重い頭を支えている首や腕の重さが肩に集中するために起こると考えられ、欧米人に比べて筋力の少ない日本人に生じやすいといわれています。

肩こりの原因のひとつは、長時間のパソコン作業や家事などといった、前かがみで肩や首が緊張するような姿勢をとり続けることです。猫背や運動不足による筋力不足、血流不足、精神的なストレスなども肩こりにつながるといわれています。

症状として肩こりが現れる病気とは?

ただの肩こりと思っていても、実は病気が隠れている場合があります。以下は、肩こりが症状のひとつや前兆として現れることがある病気です。

頸椎椎間板ヘルニア
椎間板の中心部にある髄核(ずいかく)が突出し、神経や脊髄を圧迫することで、腰や足などに痛みやしびれを生じます。
虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)
動脈硬化によって血流が悪くなり、心筋の一部に酸素不足(虚血)が生じて胸の痛みや圧迫感といった症状が起こる病気です。
肩関節周囲炎(五十肩)
肩関節周囲炎は肩こりとは別の疾患です。肩の痛みだけでなく、肩の可動域が制限され腕が上げられない(拘縮)などの症状が現れます。
胸郭出口症候群
胸郭と上肢肩甲帯の間にある神経や血管叢が胸郭の出口で圧迫され、肩や腕に痛みやしびれ、冷感などの症状が起こる病気です。

病院で診てもらってほうがいいサインをチェックしてみよう

肩こりが病気のサインかどうか見極めるチェックポイントを挙げます。

肩のほかに痛いところがあり、常にその部分が痛む
首の右側や仙骨や尾骨の周辺など、痛む部位がいつも同じ
腕が上がらなかったり、首が回らなかったり、腰が曲げられなかったりする
痛みを感じるために体をうまく動かせない
一定の動作や姿勢で痛みを感じる
首を左に向けると痛いなど、ある特定の動作をしたり姿勢をとったりすると痛みを感じる
腕や足がしびれたり、麻痺したりする
握力が低下して物がうまく握れない、指先を細かく動かす作業ができない

肩こりに加えて以上のような症状が現れる場合には、ただの筋肉の緊張などで肩がこっているのではなく、何らかの病気にかかっているおそれがあります。肩こり以外の症状がある場合には、放っておかずにまず整形外科を受診しましょう。

更年期による肩こりにも注意しよう

更年期障害では、自律神経の乱れによって全身の血行が悪化し、肩こりと引き起こすことがあります。更年期障害による肩こりを改善するには、身体が冷えないように洋服や空調を調整し、なるべく冷たい飲食物は摂らないようにすることが大切です。

また、入浴はシャワーだけで済ませずに、湯船に浸かって温まることで血行が改善するだけでなく、自律神経の乱れを落ち着かせることにもつながります。

日常生活上の習慣に注意しても症状が改善しない場合は、更年期障害に効く漢方薬やサプリメントなどを服用するのもおすすめです。しかし、これらの薬の効果には個人差がありますので、効かない場合は漫然と服用を続けず、婦人科などを受診して相談してみましょう。

おわりに:肩こりには危ない病気が原因のことも。疑わしいときは早めに病院へ

肩こりには様々な原因があり、何らかの病気の症状として現れているケースもあります。痛みやしびれがあったり、痛みで体の動きが制限されていたりする場合には、ただの肩こりと自己判断せず、速やかに受診してください。

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