記事監修医師
東京都内大学病院眼科勤務医
渡辺 先生
2026/6/3
記事監修医師
東京都内大学病院眼科勤務医
渡辺 先生
感染性結膜炎とは、感染により目のかゆみ・充血などの症状が出ている目の感染症です。比較的身近な病気であり、子どもがよくかかる「はやり目」や「プール熱」も、感染性結膜炎に含まれます。この記事では、感染性結膜炎の種類ごとの特徴と、それぞれの治療内容について解説していきます。
感染性結膜炎とは、感染により結膜が炎症を起こしている状態です。結膜とは、白目の表面と上下まぶたの裏側を覆っている半透明の膜のことで、結膜炎を発症すると涙が出たり、目がごろごろしたりといった症状が現れます。感染性結膜炎には、細菌性結膜炎とウイルス性結膜炎があります。
ウイルス性結膜炎とは、ウイルスが感染することで起こる結膜炎です。ウイルスは細菌よりも小さい微生物であり、他の生物の細胞に入り込んで増殖します。ウイルス性結膜炎は夏場に流行りやすいといわれており、主な症状として以下が挙げられます。
また、触れると痛みを伴う腫れが耳の前に現れることがあります。この痛みは、免疫機能がウイルスと闘うことでリンパ節が腫れたことで起こります。
代表的なウイルス性結膜炎として、流行性角結膜炎(はやり目)・咽頭結膜熱(プール熱)・急性出血性結膜炎が挙げられます。
細菌性結膜は、細菌が感染することで起こる結膜炎です。原因となる細菌はさまざまありますが、主にブドウ球菌・肺炎球菌・インフルエンザ菌・レンサ球菌などがあり、主な症状として以下が挙げられます。
重度の場合には、細菌性角膜潰瘍という角膜の病変ができ、激しく目が痛むこともあります。
感染性結膜炎の治療では、薬物療法を行った上で、目の状態に合わせたケアを指導されます。一般的に、細菌性結膜炎の薬物療法では抗菌薬(目薬や眼軟膏の抗菌薬)による治療を、1週間~10日程度行います。ウイルス性結膜炎は、一般的には薬物療法を行わなくても1週間~2週間以内に緩和する場合が多いといわれています。ただし、症状が重く、かすみ目などで日常生活に支障が出ている場合は、コルチコステロイドの目薬が処方されることがあります。
目のケアに関しては、例えば、目やにが溜まっている場合には、まぶたを洗浄し、きれいな布に水を含ませ、目を閉じてまぶたの上から拭くように指導されることがあります。また、温湿布や冷湿布(濡らした布を温めたものや冷やしたもの)で、患部を温めたり冷やしたりすることで、症状が緩和することがあります。なお、感染性結膜炎は感染力が強いため、目を触れる前後に手指を消毒するなどして、感染を広げないように努めることが大切です。
感染性結膜炎には、ウイルス性のものと細菌性のものがあり、それぞれ症状・経過・治療内容が変わってきます。自然治癒する場合もありますが、細菌性結膜炎は重症化・長期化しやすく、抗菌薬による治療も必要になる可能性があります。気になる症状があるときは眼科を受診し、医師の指導を守って完治するまで治療を続けるようにしてください。