糖尿病だと口臭が甘い? 原因と改善する方法を紹介

2018/4/25

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

「糖尿病の人のおしっこからは甘い臭いがする」という話を聞いたことがあるかもしれませんが、糖尿病患者は口臭からも甘い臭いがすることがあるのです。その原因と改善する方法をお伝えしていきます。

糖尿病だと甘い口臭がする?原因は?

糖尿病になると、汗や尿、体臭、口臭から甘い臭いや甘酸っぱい臭いがするようになります。これは「ケトン体」という物質が原因です。糖尿病患者は体内でうまく糖が代謝できないため、糖の代わりに脂肪や筋肉をエネルギー源として分解するようになります。このときに生成されるのがケトン体で、ケトン体には「アセトン」と呼ばれる独特な臭いを発する物質を含んでいます。そんなアセトンが血液と一緒に全身を巡って呼気として排出されることで、甘い臭いを発するようになるのです。

糖尿病だと口臭自体が臭くなる?

糖尿病によって血糖値が上昇した状態が続くと、血液の浸透圧が細胞よりも高くなることで細胞内の水分が減り、口が渇くようになります。さらに糖尿病患者は高血糖により排尿量も増えるため、ますます水分が減り、ドライマウスになりやすくなります。

ドライマウス、つまり唾液の分泌が減った状態だと、口の中で細菌が増殖して口臭の原因物質が多くつくられるようになります。また唾液量の減少によって細菌が歯に付着しやすくなることで、歯周病にかかりやすくなることも、口臭悪化の原因と考えられるでしょう。

なお、唾液量を増やすためにジュースを飲んだりすると、細菌が余計に増殖し、口臭が悪化するので注意してください。

糖尿病による口臭を改善するには?

糖尿病による甘い口臭は、血糖コントロール不良によるケトン体が原因のため、改善するには糖尿病自体の治療を進めることが大切です。歯磨きなどのオーラルケアだけでは根本的な対処にはなりません。

なお、歯周病によって口臭がきつくなった場合は、歯科医で治療を進めるようにしてください。歯周病を放っておくと血糖コントロールがさらに困難になり、糖尿病自体の悪化にもつながります。

おわりに:糖尿病自体の治療を進めることが、口臭改善につながる

糖尿病の血糖コントロールがうまくいっていないと、ケトン体が作られ、甘い口臭がするようになることがあります。また口の渇きで臭いがきつくなるケースも少なくないので、根本的な原因である糖尿病そのものの治療をしっかり行うようにしましょう。

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