動悸は何科を受診するべき?すぐに病院へ行った方がいいサインは?

2018/5/9 記事改定日: 2019/1/16
記事改定回数:1回

山本 康博 先生

記事監修医師

MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長
東京大学医学部卒 医学博士
日本呼吸器学会認定呼吸器専門医
日本内科学会認定総合内科専門医
人間ドック学会認定医
難病指定医
Member of American College of Physicians

山本 康博 先生

突然動悸が始まり、不安になる患者さんは少なくありません。では、動悸が起きたら、病院で何科を受診すればいいのでしょうか?また、病院ではどんな検査が行われるのでしょうか?
すぐに病院へ行くべき緊急性が高い動悸の特徴とあわせて紹介していきます。

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動悸がしたら病院では何科に行くべき?

動悸の主な原因の一つに不整脈があり、不整脈はその他の心疾患のサインの可能性があります。また、心臓病の他にも、バセドウ病などの甲状腺の病気が原因で動悸が起きているケースもあります。

このため、まずは一般内科や循環器内科、心臓血管外科を受診し、触診や心電図検査、エコー検査、血液検査などから、体に異常がないか確認することが重要です。

上記の検査で異常が見られなかった場合は、以下の科を受診してみましょう。

精神科、心療内科
パニック障害やストレス、うつ病などの精神的な原因で、動悸が引き起こされている可能性があります
婦人科、更年期外来
40〜50代で、安静にしていても動悸や息切れがする場合は、更年期障害が原因で動悸が起きている可能性があります

動悸の場合、病院ではどんな検査をする?

動悸がある場合、病院では主に下記の検査を受けるのが一般的です。

心電図

心筋梗塞や不整脈が起きている場合、心臓の活動電流の波形に変化が生じるため、心電図によって早期発見が可能になります。
ただし、不整脈は出たり出なかったりするので、実生活中も心電図をとる「24時間ホルター心電図」によって波形をチェックするケースもあります。

エコー検査

心エコー検査によって、心房や心室の大きさ、壁の動き、心臓弁の形状などをチェックし、心臓に異常がないか確認します。

CT検査

体を透過するX線を検出し、心臓の断層像をコンピューターで映し出すことで、冠動脈や心臓の異常を確認します。

すぐに病院へ行った方がいいのはどんなとき?

動悸は精神的な原因や運動後などに起こることが多く、特に治療の必要がないケースもあります。しかし、心不全をひきおこしたり、心房細動などの致死性不整脈に移行するタイプのもの頻拍性不整脈を動悸と感じることも少なくありません。

また、胃潰瘍など急激な貧血が生じることで動悸が引き起こされていることもあります。以下のような症状を伴う動悸は、危険な不整脈や貧血などが原因の可能性がありますので、なるべく早めに病院を受診して検査するようにしましょう。

  • とくに誘因がないのに、突然始まって突然終わる動悸
  • 胸の苦しさや違和感、吐き気などを伴う
  • 意識が朦朧としたり、めまいや立ちくらみを伴う
  • 便が黒くなったり、腹痛・吐き気などの消化器症状を伴う
  • 原因不明の失神を繰り返す
  • 親や兄弟に突然死した人や、心臓病と言われたことがある人がいる

おわりに:動悸のときは循環器内科などで、心臓の病気がないかチェックしよう

動悸の原因として心疾患の可能性もあるため、まずは循環器内科などを受診し、心電図やエコー検査などから心臓に異常がないか確認することが大切です。検査をしても異常が見られない場合は、精神的なストレスや更年期などの別の原因が考えられるので、それぞれの専門科を受診しましょう。
また、緊急性が高いサインが出ているときは、すぐに病院へ行くようにしてください。

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