記事監修医師
東京大学医学部卒 医学博士
日本の赤ちゃんが1歳前に接種する主なワクチンは6~7種類あり、接種回数は10回以上にのぼります。そんなとき、同時接種は必要な免疫を早くつけられるだけでなく、保護者の通院回数を減らすことができる点がメリットとされていますが、本当に安全なものなのでしょうか?予防接種の種類や同時接種について解説します。
予防接種には、法律に基づいて市区町村が主体となって実施する「定期接種」と、希望者が各自で受ける「任意接種」があり、定期接種は公費ですが(一部で自己負担あり)、任意接種は自己負担となります。
市区町村が実施する予防接種の種類や補助内容の詳細については、市区町村などに確認しましょう。また、定期の予防接種による健康被害が発生した場合は、救済給付を行う制度があるので、お住まいの市区町村に相談しましょう。
※1 以下の方々が定期接種の対象です。
※2 以下の方々が定期接種の対象です。
※ロタウイルスワクチンは、2020年10月1日から定期接種となります。
▼ 厚生労働省 ロタウイルスワクチンQ&A(2020年8月出生の方についての注意事項)
最近乳幼児で接種するワクチンが増えてきていますが、何のワクチンをどんなスケジュールで接種すればいいのでしょうか。
例えば、0歳児の赤ちゃんは、定期接種だけでも10本、任意接種と合わせると16本接種することになります。これらをできるだけ最適な時期に接種するためには、複数のワクチンを同時に接種することもあるでしょう。基本的に、同時接種には以下のメリットがあるとされています。
その他、予防接種に関してわからない事や心配な事がある時は、医療機関に相談しましょう。
同時接種には、予防接種のスケジュールが簡単になる、赤ちゃんが早くワクチンを受けられるなどのメリットが多く、デメリットは基本的にはありません。このため、世界中の小児科医が同時接種を推奨しています。また万一、ワクチンが原因で重大な副反応が起こってしまった場合でも、原則として定期接種の救済制度が適用されますので、安心して予防接種を受けましょう。