ADHDの対応について―大人の場合、子供の場合に分けて解説!

2018/5/15

三上 貴浩 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 医学博士

三上 貴浩 先生

ADHDの人が学校や職場にいる場合、どのように接すれば良いのでしょうか?サポートできることはしてあげたいけれど、何をすればいいのかわからないという方もいるでしょう。ADHDの対応について大人・子供に分けて解説します。

大人のADHD、職場でどう対応すればいい?

ADHDに対する理解を深める

ADHDの人が、仕事上でミスやトラブルを引き起こしてしまう事があるかもしれませんが、ミスをしたときには強く批判するのではなく、次はどのようにすれば良いのか具体的にアドバイスしましょう。

苦手な事を、周囲でサポート

ADHDの人は、その特性により苦手な分野があります。そして苦手分野をどんなに努力をしても、あまり改善が期待できないので、無理に強要せず周囲の人でサポートしてあげましょう。

職場にADHDの人がいる場合に気をつけるべきこと

  • 確認はこまめに取り合い、要点を書いて渡すようにする
    アポイントの時間や、打ち合わせの要点などは、その都度書面にしたりメールで伝えると良いでしょう。
  • 約束の時間やスケジュールを確認しておく
    その日にある予定や約束事などは、周囲の人が一緒に確認し、気づいたことがあったときは声をかけるようにしましょう。
  • スケジュール管理は具体的な指示をする
    作業開始日やスピード、タイミングなどのスケジュール管理をする際には、業務内容を全て書き出してもらったり、マニュアルや指示書を作るなどの具体的な指示を出すようにしましょう。視覚化して、順番に手順を追うことで作業がしやすくなります。
  • 指示は小分けにする
    指示はまとめずに、小分けにして、一つ一つの手順を確認しながら仕事ができるようにしましょう。
  • 本人が仕事に集中する環境を整える
    ADHDの人は、目や耳から入ってくる情報が多いと混乱してしまうので、作業デスクをパーテーションで仕切ったり、必要最低限のものだけをデスクの上に置くようにしましょう。
  • 必要な支援について本人に直接聞く
    本人がADHDであることを、会社の人たちと共有している場合は、必要なサポートについて本人と直接相談するのも良いでしょう。周りの人たちの理解や協力を得ることで、仕事の作業効率を上げられる可能性があります。

子供のADHDにはどんな対応をすればいい?

ADHDの子供に対しては、以下のことに気をつけながら接してあげましょう。

指示は一つずつ具体的に出す

予定ややるべきことがある場合には、支持を短く具体的に伝えるようにしましょう。やるべきことを一つずつ取り組めるようにすることが大切です。また、何か注意をする際には、感情的に怒るのではなく、「指を切ったら危ないからハサミを机に置いて」「転ぶと危ないからゆっくり降りてきて」などわかりやすく具体的に言うようにしましょう。

視覚的な工夫をする

ADHDの子供は、言葉や文字だけよりも視覚的な情報の方が理解しやすい傾向があります。そのため、伝えづらいことがある場合などには、絵やイラストを使うことにより、コミュニケーションが取りやすくなります。

集中できる環境を整える

学習場所などには、テレビやおもちゃなどの不要なものを置かないようにして、周囲からの視覚情報を極力減らすようにしましょう。

簡単なルールとご褒美でやる気を引き出す

本人が実行可能そうなルールや目標を設置して、達成できたときにご褒美をあげる、ご褒美制度も効果的です。「目標を立てて実行する」という、やる気や達成感を養うことができます。また、慣れてきたら少しずつ、我慢をする時間や頑張れることを増やしていきましょう。

すぐに褒めるようにする

良いことをしたり、何かを達成した時には、出来るだけ褒めるようにしましょう。褒めることにより行動の善し悪しがわかるようになり、また達成感や自己肯定感を感じることができます。また、褒める際には、子供と目線を合わせて喜びをストレートに現すようにしましょう。

おわりに:ADHDに対してもっと理解を深めよう

大人の場合でも、子供の場合でも、ADHDの人が起こしてしまうミスやトラブルは悪気があってやっているわけではありません。ADHDの特性により起こってしまう場合が多くあります。しかし、その特性を正しく理解し、本人と相談をすることで周囲がサポートすることができるので、まずはADHDへの正しい知識と理解を深めることが大切です。

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