記事監修医師
川崎たにぐち皮膚科、院長
なかなか治りにくいと言われることが多い大人ニキビですが、何故そのように言われているのでしょうか?また大人ニキビが発生する原因にはどのようなものがあるのでしょうか?大人ニキビの原因や対処法について解説します。
ニキビは、ホルモン分泌や自律神経のバランスが崩れることで起こるのですが、そのバランスを崩す要因にはさまざまなものがあります。特に大人ニキビには、不規則な食生活やストレス、睡眠不足などが深く関係していると考えられています。しかし、大人ニキビの原因は複数の要因が関係していることが多いため、どれか一つの原因を直してもニキビが治らない可能性あります。ニキビを治すためには、さまざまな体の不調や生活習慣に気をつける必要があるのです。
不規則な生活習慣により、自律神経やホルモンバランスが崩れると、男性ホルモンが多く分泌されるため、皮脂過剰分泌や毛穴の詰まりなどが起こりやすくなります。また、生理前や妊娠中の女性は、黄体ホルモンの増加により、顎ニキビができやすくなるといわれています。また、睡眠不足により肌のターンオーバーがうまくできなくなると、肌荒れが起こりやすくなります。
酸化した皮脂が炎症を起こすことがニキビの原因のひとつのため、朝と夕方の2回洗顔し、皮脂が増えすぎないようにすることが大切です。ただし、洗顔のしすぎで皮脂を取りすぎると、乾燥した肌がさらに皮脂分泌を促進させてニキビを増やしてしまうことがあります。また、乾燥しすぎると肌のバリア機能が低下し、炎症を起こしやすくなるので洗顔後の保湿はしっかり行いましょう。
紫外線は皮脂を酸化させて、それが毛穴を塞いでしまうために、ニキビができやすい状態になってしまうといわれています。
ストレスが溜まると、自律神経やホルモンバランスのバランスが崩れてしまいます。ホルモンバランが崩れると、皮脂が過剰に分泌されたり、毛穴が詰まりやすくなります。
不衛生な手や道具で、頬杖や髭剃りなどをすると、炎症を起こしてニキビが発生する場合があります。
脂質・糖分の過剰摂取、野菜・タンパク質不足などの食事をしていると、内臓に負担がかかり、肌荒れを起こしやすくなります。
顎ニキビの改善で大切なのは、肌を清潔に保つことです。雑菌が多く付着している手で触ったり、髪の毛の先が顎についたりするとニキビが治りにくくなります。
額は皮脂の分泌が多い場所なのでべたつきやすいですが、洗いすぎて乾燥してしまうと逆に皮脂分泌を促進してしまうため、洗顔は適度に行いましょう。また、前髪や整髪料の付着や帽子の着用、枕カバーの洗濯を怠るなども、大人ニキビの原因となります。
頬は乾燥しやすい場所で、バリア機能が低下すると外部の刺激で炎症を起こしやすくなります。乾燥対策として保湿をする際には、コットンを使用するとより肌に成分が浸透しやすくなります。保湿剤はナノ化した保湿成分の含まれているものがおすすめです。
大人ニキビの原因には様々なものがあるため、どれか一つを改善するだけではニキビが治らない可能性があります。ストレスや紫外線、ホルモンバランス、食生活など、ニキビの原因となりうるものは、なるべく避けるようにしましょう。
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