ダニ刺されのかゆみに効く薬は? おすすめの市販薬を紹介

2018/9/28

谷口 隆志 先生

記事監修医師

川崎たにぐち皮膚科、院長

谷口 隆志 先生

布団やカーペットの中など、高温多湿な場所で繁殖し、人の皮膚を刺すダニ。刺されてかゆみを経験したことのある方も多いかと思いますが、ダニ刺されのかゆみや腫れにはどんな薬が効くのでしょうか?おすすめの市販薬をご紹介します。

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ダニのかゆみにはステロイド薬が有効?

ツメダニやイエダニなどの家の中のダニに刺されて、かゆみや腫れなどの皮膚症状が出ている場合は、ステロイドが配合された塗り薬が有効なケースが多いといわれています。

ステロイド薬は使い方を誤ると副作用が大きいことから、使用に消極的な人も少なくありませんが、適切な強さの薬を適量、短期間で塗る分には、むしろ速やかな治療につながる優秀な薬です。市販のステロイド薬に含まれる主なステロイド成分としては、デキサメタゾン、プレドニゾロン、ヒドロコルチゾンなどが挙げられます。

ダニのかゆみに効く市販薬は?

ダニ刺されによるかゆみに効果の期待できる、おすすめの市販薬をご紹介します。

ムヒアルファ®EX

抗炎症効果に優れたPVA(プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル)に、かゆみを抑制するジフェンヒドラミン塩酸塩を組み合わせた外用薬です。ダニやノミ、蚊、毛虫、ムカデ、クラゲなどに刺されたことによる皮膚の炎症やかゆみを鎮静化させます。

ステロイドによる副作用のリスクはないの?

ムヒアルファ®EXにはステロイド成分(PVA)が含まれているため、長期間にわたる使用は控えましょう。同じ部位に続けて塗布する場合は、1週間以内を目安としてください。PVAはステロイドの中でも強さは弱めなので、この目安を守っていれば、副作用の心配はほぼありません。

ムヒ®S

かゆみを抑制するジフェンヒドラミン塩酸塩や、炎症を鎮めるグリチルレチン酸、スーッとした清涼感を与えながらかゆみを抑えるl-メントールなどが配合されています。

ステロイド成分が含まれておらず、軽度なかゆみ止めとしてなら使えます。ただ、ダニ刺されによって皮膚の腫れや赤みが強く起きている場合は、ムヒ®Sではそこまで改善効果が得られない可能性があるため、ムヒアルファ®EXなどのステロイド含有薬の使用をおすすめします。

こんなダニ刺されは皮膚科へ

市販薬を塗っても皮膚のかゆみや腫れがおさまらなかったり、炎症がひどい場合は、一度皮膚科を受診してください。

また、外に生息するマダニに刺された場合も、すぐに皮膚科を受診する必要があります。マダニは1〜2週間の間皮膚に止まって血を吸い続ける上、無理に剥がそうとすると頭部が皮膚に残り、感染症に発展する恐れがあります。

おわりに:ダニ刺されのかゆみにはステロイド薬が有効

ダニ刺されによるかゆみには、基本的にはステロイド外用薬が有効です。敏感肌などでステロイド薬が使用できない方は、氷枕で患部を冷やして炎症を抑えつつ、皮膚科を受診したりして、皮膚の状態に合った薬を処方してもらうようにしましょう。また、布団を日光消毒したり、燻煙剤を使ったりなど、室内のダニ駆除を始めることも重要です。

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