いびきは病気の前兆? いびきをもたらす主な病気を解説

2018/6/25

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

寝ているときにかくことのある「いびき」。どんな人でもいびきをかくことはありますが、実は病気の前兆やサインとしていびきが出ていることもあるのです。今回は、そんないびきを引き起こす主な病気についてご紹介します。

いびきは病気の前兆!?

いびきには一時的なものとそうでないものがあり、大まかに以下の3種類に分けられます。

単純性いびき

鼻づまりや飲酒、喫煙、疲労などに伴う一時的ないびき。特に健康に大きな影響はなく、原因を除去すれば解消することがほとんどです。

上気道抵抗症候群

習慣的ないびきが見られるタイプで、SAS(後述)の軽症版。睡眠中に上気道が狭くなり、強い力で呼吸しようとするために睡眠が分断され、日中に眠気や疲労感を感じやすい傾向にあります。

睡眠時無呼吸症候群(SAS)

睡眠中に呼吸が停止する無呼吸の状態や、呼吸が止まりかける低呼吸の状態が何度も繰り返される病気。無呼吸や低呼吸が1時間に5回以上起こり、その度に脳が覚醒するため、眠りが浅くなりやすいです。

このうち病気に該当するのがSASで、その代表的な特徴がいびきです。SASのいびきや症状には、以下の特徴があります。

  • 常にいびきをかいており、一時的にいびきが止まった後、ガガッという音とともに再開する
  • いびきの音が非常に大きく、強弱がある
  • 仰向けに寝るといびきが大きくなる
  • 日中の眠気や集中力の低下が見られる

SAS以外にいびきをもたらす病気はある?

いびきをもたらす病気は、睡眠時無呼吸症候群(SAS)以外にもいくつか存在します。代表的な病気を以下でご紹介します。

鼻の病気

習慣的ないびきは、特に以下のような鼻の病気で引き起こされることが多いです。

副鼻腔炎
副鼻腔の中に膿が溜まり、睡眠中に鼻呼吸ができず口呼吸になります。すると鼻呼吸のときよりも咽頭が狭くなるため、上気道が閉塞しやすくなり、いびきや無呼吸になることがあります。
肥厚性鼻炎
アレルギー性鼻炎など、鼻の粘膜が慢性的な炎症を起こし、厚くなっている状態です。これも口呼吸の原因となり、いびきを引き起こします。
鼻中隔彎曲症
鼻の穴を左右に分けている鼻中隔という壁が曲がっているために、慢性的な鼻づまりが起こり、いびきをかくようになります。
鼻茸
鼻の粘膜が膨らみ、ポリープ状になることで鼻の気道が塞がります。すると鼻づまりが助長され、いびきが起こりやすくなります。

のどの病気

以下のようなのどの病気が原因で、いびきが起こることもあります。

扁桃炎
肥大した扁桃腺が周囲の器官を圧迫することで、いびきをかきやすくなります。
アデノイド肥大
アデノイド(上咽頭にあるリンパ組織の塊)が大きくなることで鼻の気道が狭くなり、鼻づまりや口呼吸、いびき、睡眠時無呼吸が引き起こされます。子供の睡眠呼吸障害やいびきの原因として多い疾患です。

おわりに:いびきはSASなどの病気のサインのことも!

多くのいびきは、一時的な疲れや飲酒などの影響によるものです。しかし中には、睡眠時無呼吸症候群(SAS)や鼻中隔彎曲症、アデノイド肥大といった病気のサインのいびきも存在します。寝室をともにしているご家族などに、「いびきがひどいね」「何度もいびきが止まったり、始まったりしているよ」などと指摘されたら、早めに専門外来を受診しましょう。

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