すぐに、誰にでもできる、消化不良の改善方法とは!?

2018/8/21 記事改定日: 2018/9/26
記事改定回数:1回

山本 康博 先生

記事監修医師

MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長
東京大学医学部卒 医学博士
日本呼吸器学会認定呼吸器専門医
日本内科学会認定総合内科専門医
人間ドック学会認定医
難病指定医
Member of American College of Physicians

山本 康博 先生

食べ過ぎや飲み過ぎで消化不良が起こった場合、どんな対処法が有効なのでしょうか?今回は消化不良に有効とされる食べ物や運動方法、市販薬などをご紹介していきます。

冷凍宅配食の「ナッシュ」
冷凍宅配食の「ナッシュ」

消化不良を改善したいときにおすすめの食べ物は?

消化不良を改善したいときには、胃や腸に優しい食べ物を摂るようにしましょう。例えば、「乳製品」には胃の粘膜をサポートし、胃酸の分泌を抑える働きがあります。

また、リンゴやキャベツなどの「消化酵素が多い食品」も、胃の働きを助けたり、胃もたれを緩和や予防をしてくれます。特に、キャベツは薬にもその成分が使われるほど、消化酵素が多く含まれています。積極的に取り入れると良いでしょう。

さらに、青野菜や大根などに含まれる「水溶性食物繊維」も消化に良い食べ物の1つです。ただし、大根おろしを食べるときには、熱に弱い酵素やビタミンCを壊さないよう生で食べてください。

最後に、豆腐や鶏肉などに含まれる「タンパク質」は、生命維持に欠かせないだけでなく、胃の粘膜を修復してくれる作用があります。これらの食べ物をバランスよく取り入れると、消化不良の改善につなげることができるでしょう。

消化不良の改善につながる食事の摂り方は?

消化不良を改善するためには、消化の良いものを食べ、逆に消化しにくい不溶性食物繊維や脂肪が多いものは避けることが大切です。香辛料や塩分が多いもの、アルコールやカフェインなどの胃酸の分泌を促進するものも、胃に負担がかかるので避けてください。

また、冷たいものや熱すぎるものも胃腸にはよくありません。適度に温かいものを摂るように心がけましょう。そして硬いものや大きなものも、消化に時間がかかります。材料を細かく刻んだり、柔らかく調理すると良いでしょう。

時間をかけてゆっくりよく噛むことも、胃の負担を和らげるのに有効です。特に、早食いの人は意識してゆっくり食べるようにしましょう。食後は血液が胃に集中するので、消化の邪魔をしないよう食後20分程度はゆっくりするのもおすすめです。

運動で消化不良の改善するには、どうすればいい?

運動も消化不良の改善に役立ちます。適度な運動は血流を改善し、酸素を全身に巡らせてくれます。また、自律神経にも良い刺激となりますし、腸の活性化にも有効です。30分程度の散歩やラジオ体操などの軽めの運動から始めてみましょう。腹筋もお腹を動かすので効果的です。

ただし、運動する時間には注意してください。食後すぐに動くと筋肉に血流が集中してしまい、逆効果になってしまいます。運動する時間は、胃に食物が入っていない時間帯や食後2時間ほど経ってからがおすすめです。

おすすめのストレッチ

つらい便秘を解消するには、運動して腸の運動を促すことが大切です。食事や水分量に注意していても便秘が解消できない人は、ぜひ以下のようなストレッチを行ってみてください。

骨盤回し

お腹と肛門に力を入れながら、骨盤をゆっくり時計回りに8回まわします。次に反時計回りに8回回します。
骨盤を回すときは、右手を右肋骨の付け根、左手を骨盤の付け根付近に当て、お腹を強く押すようにします。こうすることで、大腸を刺激し、腸の運動を促す効果が期待できるのです。

骨盤倒し

仰向けに横になり、両膝をつけて90度に立てます。腕は左右に180度開いた状態で全身の力を抜いてリラックスしましょう。息をゆっくり吐きながら、両膝をくっつけたまま曲げた足を右に倒します。この時、上半身は動かないように、あくまで骨盤と脚だけをひねるように倒しましょう。その状態のまま10秒ほどキープし、息を吸いながらゆっくりと脚をもとに戻します。そして、同じ動作を左に倒して行います。
この繰り返しを5回ほど行ってみましょう。横になった状態でリラックスしてできるストレッチですが、大腸を刺激して運動を促す効果が期待できます。

消化不良に効く薬はある?

消化不良に悩んだときには、「消化酵素タイプ」の胃薬に効果があります。胃薬には様々なタイプのものがありますが、消化酵素タイプの胃薬は胃や腸で分泌される消化酵素と同様の働きのある成分が含まれており、消化を促す作用があります。
市販のものでは、第一三共胃腸薬プラス細粒やハイウルソ顆粒などがあります。
消化不良の症状に悩んでいる場合には、これらの市販薬を使用して症状を緩和できることがありますのでぜひ試してみましょう。しかし、市販薬を服用しても症状が改善しない場合や、服用をやめるとすぐに症状がぶり返す場合には、胃や腸に何らかの病気が隠されている可能性もあります。自己判断で市販薬の服用を続けずに、必ず病院を受診して適切な検査・治療を受けるようにしましょう。

おわりに:「食べ物」「食べ方」「適度な運動」を意識して消化不良を改善しよう

消化不良の改善には、「食べ物」「食べ方」「適度な運動」の3つが効果的です。食材の選定や調理方法、食事の摂り方などに注意しつつ、定期的な運動を習慣に取り入れましょう。

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