2人目の不妊治療はいつからすればいい?病院選びのコツは?

2018/8/14

前田 裕斗 先生

記事監修医師

前田 裕斗 先生

2人目の不妊治療はいつから行えばいいのでしょうか?また、病院を選ぶ際にはどのようなことに気をつければいいのでしょうか?
この記事では、2人目の不妊治療や病院選びのポイントについて解説していきます。

2人目がほしい!不妊治療はいつから始めるべき?

経腟分娩の場合は特に規定はありませんが、帝王切開で出産する予定の場合は、半年ほどの期間を空けるといいでしょう。半年未満で妊娠したとしても、子宮の傷が開いたり、胎児や出産に影響が出るといったことはまれですが、可能な限り半年は間を空けたほうがよいでしょう。

2人目の妊娠のための不妊治療を検討するにあたって、以下のことを覚えておきましょう。

年齢を考慮して早めに専門医へ
1人目を高齢(30代後半など)で出産した人の場合は、次の妊娠を考えるときに、年齢やホルモン値などを考慮する必要があるため、早めに専門医を受診しましょう。
通院の制約を覚悟する
2人目の妊娠を望む頃には、育児に追われていることが多く、余裕を持って通院や治療を進めることが難しい場合が少なくありません。仕事や育児を両立させるためにも、周囲の理解や協力を得るように心がけてください。
必要に応じて断乳も選択肢に
授乳期間であっても月経や排卵が再来した場合は、妊娠することができます。
ただし高齢の場合は、授乳期間を定め断乳することも視野に入れる必要があります。

2人目が欲しいのにできない・・・考えられる原因は?

2人目を妊娠したいのになかなか授からないという場合、女性側に機能的な問題がない場合は、以下のことが関係している可能性があります。

環境

1人目の出産後は、それまでの生活環境とは大きく変化するため、ストレスが溜まってしまうことも少なくありません。
家事や仕事に加えて育児が加わり、体力的にも時間的にも余裕がなくなってしまうからです。

ストレスで自律神経のバランスが乱れると、ホルモンバランスにも影響が及び、排卵周囲の変化や、排卵の停止などが起こる可能性もあります。
また、育児に追われることによって夫婦の時間が減り、夫婦生活の回数が少なくなることで、受精するタイミングが減るといったことも原因かもしれません。

男性側の原因

不妊は男性側に原因があるケースも少なくありません。主に精子の数や運動率などに問題がある傾向があります。
男性も一度不妊検査を受けてみましょう。

2人目の不妊治療、病院選びのコツは?

子育てと仕事を両立している人にとって、2人目の不妊治療で大きな問題となるのが通院です。
忙しい毎日の中で、生理周期に合わせて頻繁に病院に通うとなると、1人目のとき以上に大変になるでしょう。

また、不妊治療専門クリニックはほかの患者さんへの心遣いから子連れで通えないところが多く、子供を預ける場所や、迎えに行く時間などを考えながらの治療は負担が大きくなってしまいます。
子連れが完全にOKなクリニックではなくても、施設内に託児所のある所を選ぶと通院しやすくなるため、選ぶ際には確認しましょう。もし通院可能な場所に託児所が併設されているクリニックがない場合は、預け先を前もって決めておくようにしてください。

一般的に、1人目の出産後1年ほど経っても妊娠しない場合に受診するケースが多いとされていますが、1人目のときに不妊治療を受けていた人や、高齢の方の場合は、半年ほどで受診してもいいとされています。1人目の妊娠のときと同様の治療法を行うケースもありますが、ホルモンや体の状態によっては、最初の治療の時と同様の検査を受ける場合もあることは覚えておきましょう。

おわりに:二人目不妊は早めに医療機関に相談を

2人目の不妊治療を行う際には、年齢や通院する病院の制約を考慮することが大切です。
2人目不妊の原因は女性側だけでなく、環境や男性側に原因がある場合もあるため、さまざまなことに気をつける必要があります。必要な場合はパートナーの男性や家族に協力してもらうようにお願いしてください。
また、通院する病院を選ぶときには、子連れで行けるところや施設内に託児所のあるところを選ぶか、前もって子供のあずけ場所を決めておくようにしましょう。

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