不妊治療でプラノバールを飲むメリットは?飲み忘れたらどうする?

2018/9/7

前田 裕斗 先生

記事監修医師

国立成育医療研究センター フェロー

前田 裕斗 先生

不妊治療では、中用量ピルであるプラノバール®が使われることがありますが、この薬はどのような薬なのでしょうか。
この記事では、プラノバール®の効果や副作用について詳しく解説していきます。

プラノバール®ってどんな薬?

プラバノール®は中用量ピルであり、プロゲステロンとエストロゲンの2種類を女性ホルモンを配合したお薬になります。お薬の適応は機能性子宮出血,月経困難症,月経周期異常(稀発月経,頻発月経),過多月経,子宮内膜症,卵巣機能不全となり、もともとは月経のトラブル解消目的で使用されるお薬です。

排卵後の女性の身体はエストロゲンとプロゲステロンの濃度が高くなることが特徴で、妊娠した場合には高い濃度が継続し、妊娠してなければ徐々に濃度は低くなって生理がやってきます。プラバノール®はこのエストロゲンとプロゲステロンの濃度を高いまま維持するため、排卵を止める作用があります。

不妊治療でプラノバール®を服用すると、どんな効果があるの?

プラノバール®は中用量ピルです。ピルと聞くと生理を止める、生理をこさせないようにするというイメージを持つ方が多いと思いますし、どちらかというと「妊娠しないようにするための薬」というイメージが強いかもしれません。

プラノバール®は不妊治療中に処方される場合があります。その理由としてはホルモン値を一時的に高めておくことで脳に黄体期であるということを認識させ、卵胞を発育させたり、排卵のためのホルモンの分泌を抑える作用があるからです。
月経周期を整えたり、子宮内膜を厚くしたり体外受精や人工授精などの治療によっては排卵するタイミングを把握する必要があるため、このような目的で使用されます。

不妊治療中にプラノバール®を飲み忘れた!どうすればいい?

不妊治療中はなるべく規則正しくお薬を服用したいところですが、誤って薬を飲み忘れたということも出てくるかもしれません。
プラノバール®を1日内服し忘れたとしても大きな影響は出ないと考えられています。薬の添付文書を見ても、効果が完全に身体からなくなるのは内服後24時間後となっています。

しかしながら、治療のためのスケジュールが調整できなくなるなど治療の過程に影響を及ぼす可能性があります。そのため、まずは主治医へ連絡して対処法を確認することが賢明でしょう。

プラノバール®に副作用ってあるの?

プラバノールはそれほど副作用が強いお薬ではないため必ずしも副作用が出現するとは限りません。最も多い副作用は消化器症状で、嘔気、嘔吐、食欲不振などですが、これらは全体の6.32%程度となります。
他にも頭痛やむくみ、体重増加も副作用として挙げられます。

重篤な副作用としては避妊目的で内服する低用量ピルと同様、血栓症・塞栓症が挙げられます。痛みを伴う片側の下腿浮腫、突然の頭痛や胸痛、強い腹痛などには注意しましょう。

ピルというと体重増加を想定する人も多いようですが、薬による体重増加は増えても1~2Kg ほどと考えられており、急激な体重増加は見られないことが特徴です。
また、お薬が合わない場合は皮膚の掻痒感や発疹などが現れることもあります。

副作用が辛いときや日常生活に支障をきたすほどの副作用が見られた場合には、一度主治医へ相談するようにしましょう。

おわりに:不妊治療でも活用されるプラノバール。指示通り確実な服用を

中用量ピルであるプラバノールはプロゲステロンやエストロゲンの濃度を高めるという作用から不妊治療でも排卵のタイミングを知ったり、子宮内膜を厚くするという目的で使用されます。副作用も消化器症状があるもののさほど強くなく、不妊治療の治療として処方されることも多くなり、飲み忘れても影響は少ないと考えられます。
ただし、副作用が強く出ている場合や飲み忘れてしまった場合は、大事をとって早めに主治医へ相談しましょう。

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