記事監修医師
前田 裕斗 先生
2018/8/24
記事監修医師
前田 裕斗 先生
赤ちゃんを授かるために、タイミング法や人工授精、体外受精などの治療を受ける不妊治療ですが、治療に当たっての注意事項はないのでしょうか。
今回は不妊治療中の禁止事項について、妊娠中には禁止されている飲酒や喫煙をしても問題ないのかどうか、解説していきます。
たとえ不妊治療中であっても、医師からの特別な指示がない限りは、基本的には女性・男性ともにお酒を飲んでも問題ありません。
ただし、以下のような理由があり、不妊治療の開始にあたり医師から飲酒を避けるよう指示された場合は、厳守してください。
基本的には問題ないとされる不妊治療中の飲酒ですが、注意点もあります。
卵子を宿し、妊娠・出産をする女性の場合、飲酒の影響によって体内の活性酸素量が多くなり、その影響で卵子の質が低下し妊娠が難しくなる可能性が指摘されているのです。
活性酸素とは、もともとは身体に入った異物を退治する役目を持つ有益な分泌物ですが、多量のアルコールを分解するために肝臓で過度に活性酸素が発生してしまうと、受精卵をも攻撃対象とすることがあるといわれています。
このため、お酒を飲みすぎて体内の活性酸素量が増えすぎてしまうと、妊娠に適した身体の状態ではなくなり、以下のようなリスクを伴うようになります。
不妊治療を行う女性が飲酒すること自体は構いませんが、あくまでも適量・ほどほどを心がけるようにしましょう。
不妊治療のために飲酒量を抑えたくても、付き合い上断りにくいこともありますよね。
ここからは、不妊治療中の女性に役立つお酒の上手な断り方を、おすすめ理由と簡単な例文とあわせてご紹介していきます。参考にしてくださいね。
そのときの体調や、薬の飲み合わせを理由にお酒をお断りする方法です。どのような関係性の人にも納得してもらいやすいので、以下の例文を参考に実践しましょう。
仕事関係の人からは予想のつきにくい、家庭の事情でお断りする方法です。
例文を参考に具体例を出しつつ、上手にお断りしましょう。
過去にお酒の飲みすぎで起こした失敗など具体例を挙げて、あまり飲ませない方が相手にとっても得策と理解してもらう方法です。例文をご参照ください。
喫煙は、男女それぞれの生殖機能に以下のような悪影響を与えることがわかっています。
あなたが不妊治療中なら、性別に関係なく、タバコはいますぐにやめてください。
お酒もタバコも、卵子・精子の質や生殖機能、妊娠の成功率に大きな影響を与えます。飲酒なら不妊治療中でも多少はOKとされていますが、タバコは即刻辞めるべきと考えられているほどです。特に不妊の原因が卵子・精子の質や活動量の低下にあると言われた場合は、お酒やタバコの影響を受けている可能性も高いです。主治医に相談しつつ、あなたたちの不妊原因にあった対処法を検討してください。
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