子供に心雑音があるって言われた!心臓病の可能性があるってこと?!

2018/9/4

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

学校などの健康診断で「子供に心音に雑音がある」と言われたら、不安になりますよね。
でも、子供の心雑音には心配ないものも含まれていることを知っていますか?
今回は子供の心雑音について、考えられる原因や適切な対処法、気を付けるべき心雑音の特徴まで、わかりやすくご紹介していきます。

子供に心雑音が!原因は?

心臓の雑音には、大きく分けて病気が原因で聞こえる「器質性心雑音」と、病気がなくても聞こえる「無害性心雑音」の2種類があります。
器質性心雑音と無害性心雑音には、それぞれ以下のような特徴があります。

器質性心雑音の特徴

  • 心臓の心室や心房、弁の異常などによって血液の渦の音が聞こえる
  • 子供の場合、生まれつきの心臓疾患で聞かれることが多い

無害性心雑音の特徴

  • 肺動脈弁の振動により、弦をはじいたような特有の音が聞こえる
  • 音の大きさはさまざまだが、小児から思春期にかけて胸の左上部で聞こえる
  • 特に病気がなくても、心臓の動きが活発な場合などに聞こえる無害なもの

子供が学校の健康診断や風邪で医師の診察を受け、医師に「心臓に雑音がある」と言われるケースのほとんどが、無害性心雑音に当たるといわれています。

これは心雑音の一種ではあるものの、成長の過程で聞こえなくなる無害な心雑音です。過去に心臓病などの既往歴がなければ、そのまま放っておいても心配ないケースがほとんどですので、安心してください。
学校などの集団検診で心雑音を指摘された場合は、念のためにかかりつけの小児科を受診し、再度検診を受けておくと安心です。

子供の心雑音で気をつけたほうがいいのは?

心雑音の指摘とあわせて、子供本人に以下のような症状が出ているようであれば、その心雑音は何らかの心臓疾患が原因で起きている可能性があります。

  • 苦しそうにしていて、呼吸困難を起こす
  • 疲れやすく、いつもぐったりしている
  • 気温や体温に対し、異常に汗をかいている
  • 体重の増加不良や、発育の不良が見られる
  • 皮膚や粘膜が青黒く変色する、チアノーゼが出ている

特に、複数回にわたり心雑音を指摘されている場合は、注意が必要です。乳幼児に多い先天性の心室中隔欠損や、肥大型心筋症、急性心筋炎などを起こしている可能性があるので、必ず小児科で詳しい検査を受けさせてあげましょう。

子供に心雑音が聞こえたらどんな検査をする?

子供に心雑音が聞こえて再検査を受けさせる場合は、心臓超音波検査、心電図、胸部X線(レントゲン)検査などを使って心臓の調べていくことになります。

特に、心雑音の原因究明において有効といわれているのが心臓超音波検査で、身体の外側から心臓近くに超音波を当てることで、その反射波を画像化する検査方法です。心エコー検査とも呼ばれ、心臓のかたちや働き、血液の流れなど心臓の状態をつぶさに解析することができるので、心臓疾患の発見に非常に効果的です。

また、検査される本人は20分ほど横になって器具をあてられるだけなので、身体的・精神的負担もほとんどなく、子供でも十分に受けられる検査内容となっています。

なお、再検査に対してお母さんが怖がっていては、子供はもっと怯えてしまいます。まずは、お母さんが検査内容をしっかりと理解し、子供本人が安心して再検査に臨めるようサポートしてあげてください。

おわりに:子供の心雑音のほとんどは無害性。まずは冷静になって再検査を

医師から「子供に心雑音がある」と言われるとドキッとしますが、その多くは成長過程で聞こえる無害性のもので、あまり心配はいりません。ただし、何度も心雑音を指摘されていたり、子供本人がぐったりしているようなら注意が必要です。念のためにかかりつけの小児科医に診てもらい、心臓超音波などの再検査を受けさせた方が良いでしょう。この記事から、子供の心雑音について正しい知識を身に着けておいてください。

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