記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2024/5/15
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
極端に睡眠不足というわけではないのに、起床時にだるさを感じるという人は、日々の残業や短時間睡眠で少しずつ溜まった疲労が原因かもしれません。
今回は起床時のだるさと残業による睡眠不足の関係について、対処法とあわせて解説していきます。
アメリカで行われたある研究では「毎日2時間ずつ睡眠時間を削った人は、2週間後には2日間連続で徹夜した人と同じくらい身体能力が低下する」と報告されています。毎日一定の時間眠っているつもりでも、その人にとって十分な睡眠時間がとれていないと、その日に感じた疲労が解消されず蓄積されてしまいます。
残業が続いて睡眠不足の状態が続くと、身体的・精神的疲労が蓄積され、起床時のだるさを慢性的に感じるようになったり、集中力や作業効率が著しく低下したりすることがあります。このような場合、1日7~8時間を目安に毎日の睡眠時間を確保することが、解消につながる可能性があります。
「毎日7~8時間の睡眠時間を確保したくても、残業を減らせないので現実的には難しい」という人もいると思います。このようなときは、土日などの休日に「寝だめ」して、平日にたまった「睡眠時間の負債」を少しずつ返すことで、朝のだるさや疲れが解消できる場合があります。例えば、残業の関係で平日は6時間睡眠しかできないという場合には、土日は8~9時間程度寝るなどを試してみてください。
しかし、睡眠時間の負債を一気に返済しようと土日に極端に長時間(12時間以上など)の睡眠をとってしまうと、睡眠サイクルが乱れて、だるさや疲れがかえってひどくなる場合があります。週末の寝だめは平日の睡眠時間プラス2時間までに抑えましょう。ただし、睡眠障害などを引き起こしている可能性もあるため、日常生活に支障をきたすほどの疲労やだるさがある場合は、まずは専門の医療機関に相談することをおすすめします。
睡眠不足の状態が続くと、肉体・精神の疲労が蓄積して集中力が低下し、仕事や勉強、家事などの作業効率下がることがあります。このまま放置すると、仕事・勉強・家事に支障が出るほどパフォーマンスが下がったり、起床時に慢性的なだるさを感じることも出てきたりするようになります。毎日7~8時間を目安に十分な睡眠を取ることが望ましいですが、仕事の関係上難しいときは週末の「平日プラス2時間」の寝だめで解消できる可能性があります。ただし、すでに症状が慢性化している場合はまず専門の医療機関を受診するようにしてください。
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