動脈硬化指数って、どのくらいの数値だとキケンなの?改善策は?

2018/10/4

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

動脈硬化指数はどのくらいの数値になると危険と判断されるのでしょうか?また、改善するためにはどうすればいいのでしょうか?動脈硬化指数について解説していきます。

動脈硬化指数ってどんな数字?

動脈硬化指数とは、動脈硬化の起こりやすさを数字で示したもので、2007年からは動脈硬化性疾患予防ガイドラインの改定に伴って、総コレステロール量に代わり悪玉コレステロール量が直接測定されるようになりました。計算式は以下のようになります。

  • 動脈硬化指数(2007年以降)=悪玉コレステロール量÷善玉コレステロール量

動脈硬化指数はLDL/HDL比(LH比)とも呼ばれており、善玉コレステロール量に対する悪玉コレステロール量の比率を示します。

動脈硬化指数が2.0以上の状態になると、血管内の悪玉コレステロールの塊が大きくなり、1.5以下の状態になると塊が小さくなるとされているため、動脈硬化指数は2.0以下に抑えることが望ましいとされています。ただし、糖尿病や高血圧などの動脈硬化の危険因子のある人は、1.5以下にまで抑えることが望ましいです。

最近の健診や人間ドックの検査データでは、動脈硬化指数が出されるようになっていますが、上記の計算式を使えば自分でも簡単に動脈硬化のなりやすさを知ることができます。

動脈硬化指数が高くなる原因は?

動脈とは、酸素や栄養素を豊富に含む血液を心臓から送り出す働きのある血管で、健康であれば弾力性があり、血液が滞りなく通過できるよう管の内壁がなめらかな状態になっています。

しかし、動脈硬化になると、内壁にコレステロールなどが蓄積され血管が硬くなることで、血流が悪くなります。そして病態の進行に伴い、動脈の弾力性の低下、血管が傷つく、破れる、動脈瘤ができることにより血流が悪化する、などの症状が現れるようになります。

それらの結果、動脈の先に位置する臓器に影響が及び機能低下が起こると、脳卒中、大動脈瘤、腎不全、心筋梗塞などの様々な重篤な病気の原因となります。

このような動脈硬化が起こる原因は未だはっきりとは解明されていませんが、血中コレステロールや中性脂肪の増加などの脂質異常症、高血圧や糖尿病などの生活習慣病、メタボリックシンドローム、喫煙などが関係していると考えられています。

動脈硬化指数を下げるには、どんなことをすればいいの?

動脈硬化のリスク因子には、善玉コレステロール値と悪玉コレステロール値の異常の他に、高血圧、高血糖などが関係しています。また、脂質異常症、高血圧、高血糖の合併に伴い動脈硬化の進行が早まるため、食生活や運動などの生活習慣の見直しと改善が必要となります。
以下のことに気をつけ、動脈硬化を予防しましょう。

食べる量の管理

太ると高血圧になりやすくなるため、日頃から食べ過ぎないように注意する必要があります。肥満の解消をする際には、エネルギー摂取量(kcal)=標準体重(kg)×25~30(kcal)=標準体重を目標として行いましょう。

コレステロール、飽和脂肪酸を控える

肉、卵、乳製品、菓子類などの飽和脂肪酸が豊富に含まれている食品を控え、魚類などの不飽和脂肪酸の摂取量を増やすことが良いとされています。ただしコレステロールの摂りすぎにも注意する必要があるため、魚、卵、内臓などは摂りすぎないようにしましょう。

食物繊維を積極的に摂る

大豆製品、海藻、野菜類などに豊富に含まれている食物繊維は、コレステロールの排出を促進する作用があるため、積極的に摂取するようにしましょう。

生野菜であれば両手に山盛り程度、加熱した野菜であれば片手に山盛り程度の量が、一日摂取量の目安となります。
ただし、腎臓病を患っている人の場合は、カリウムの過剰摂取に注意する必要があるため、野菜類を摂りすぎないように気をつけましょう。

そのほかの注意点

食塩やアルコールの摂取量を控えることも、動脈硬化の予防に必要となります。
また、薬物療法を受けている人は、食物との相互作用に注意しなければならない場合があります。血液をサラサラにする作用のある薬(ワーファリンなど)を内服している人は、ビタミンKを豊富に含む食品(納豆、青汁、海藻類)の摂取は控えましょう。

また適度に運動をすることで狭心症や心筋梗塞の予防に繋がるため、大腿筋や大臀筋などの大きな筋肉を動かす有酸素運動(早歩き、水中運動、サイクリング、ラジオ体操)を行うようにしましょう。

おわりに:動脈硬化指数を2.0以下に抑えるように努めましょう

動脈硬化指数は2.0以上の状態になると、血管内の悪玉コレステロールの塊が大きくなり、1.5以下の状態になると塊が小さくなるとされているため、動脈硬化指数は2.0以下に抑えることが望ましいとされています(糖尿病や高血圧がある人の場合は1.5以下)。
動脈硬化指数を下げるためには、食生活や運動などの生活習慣の見直しと改善を行うことが大切です。

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