記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/9/27
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
胃がキリキリと痛むときはどのような原因が考えられるのでしょうか?また、どのようにケアをすればいいのでしょうか?キリキリと痛む胃の原因やケア方法について解説していきます。
突然起こる胃のキリキリとした痛みは、胃腸の収縮運動が過剰になることにより引き起こされます。主な原因は、ストレス、疲労、不規則な生活、睡眠不足などによる自律神経の乱れで、副交感神経が優位になることで過剰分泌されるアセチルコリンが引き金となっています。それにより、見られる症状として以下のようなものが挙げられます。
胃の消化活動は自律神経によりコントロールされているため、ストレスによって交感神経が優位な状態になると、胃の働きを活発にする副交感神経の機能が低下するため、胃の不調が起こりやすくなります。また、ストレスを感じると胃の知覚が過敏になることにより、胃酸が少し分泌されただけでも刺激として感じるようになります。
胃がキリキリと痛むときは、以下のような方法で対処ができることがあります。ただし、激しい胃腸の痛みがある場合は内科や消化器科を、気分の落ち込みが激しい場合は心療内科や精神科を受診して診察を受けましょう。
ストレスが溜まっていると、交感神経が優位な状態になるため、帰宅後は副交感神経を働かせるためにリラックスして過ごすようにしましょう。
夜遅くの間食や夜食をすると、消化活動が活発になり睡眠を阻害するため、避けるようにしましょう。また、就寝2~3時間前にぬるめのお湯(夏は38℃前後、冬は40℃前後)に入浴すると副交感神経が優位になるため、睡眠の質を上げることができます。
悩みや心配事などが原因で睡眠不足の状態が続くと、自律神経のバランスが崩れ、胃の不調が起こることがあります。
心当たりのある人は生活リズムを整えるために、朝目覚めたら日光を浴びて体内時計をリセットする、3食規則正しく食べる、決まった時間に就寝・起床するといったことを心がけましょう。
また、就寝前のテレビ・パソコン・スマートフォンの使用は交感神経を刺激するためなるべく控え、快適な睡眠環境を整えるために、好きな香りのアロマオイルを焚く、肌触りのいい寝具に変えるなどの工夫をしましょう。
胃の不調を感じている人には、運動量が少ない傾向があるとされているため、胃の不快感の改善や生活習慣病の予防対策としても適度な運動を行うようにしましょう。
特に、ストレスが原因となり胃の不調が起きている場合は、運動をすることでストレス解消となることがあります。リラックスや良眠に役立つ物質セロトニンを増やす効果のある運動として、ウォーキング、散歩、一定のリズムで体を動かし続ける運動などが挙げられます。ハードな運動よりもこのような軽い運動の方が、リラックス効果が高いとされています。
体が冷えたり、緊張やストレスを感じたりすると、血流や胃の働きが低下するようになります。
そのような状態のときには、お腹を温めて血行を改善することで、胃の不調を緩和することができることがあります。
また、胃が不調な時には冷たいものではなく、温かいものを飲むようにしましょう。
自律神経のバランスを整えてリラックスするためには、腹式呼吸を繰り返す習慣をつけることが効果的です。
まずは体の力を抜いてお腹をへこませながらゆっくりと息を吐き続けて、吐き切ったら再び息をいっぱいに吸い込みましょう。
ストレスを解消するためには、怠けていると考えずに十分な休息をとることが必要です。心身ともにリラックスさせて何もしない時間をつくるように心がけましょう。
ストレスによる胃腸の不調には漢方処方の胃腸薬などを使用するのもいいでしょう。また、疲労感があるようなら、ビタミンB1誘導体、ビタミンB6、ビタミンB12などのサプリもあわせて飲むといいかもしれません。
ストレスは胃の不調の大きな原因となるため、思い当たる原因がある場合はその改善を行い、毎日をなるべくリラックスした状態で過ごせるようにすることが大切です。
また、睡眠不足や不規則な生活習慣がストレスの原因となっている場合もあるため、十分な睡眠時間の確保や適度な運動を心がけ、規則正しい生活を送るようにしましょう。
突然起こる胃のキリキリとした痛みは、ストレス、疲労、不規則な生活、睡眠不足などにより自律神経が乱れ、胃腸の収縮運動が過剰になることにより引き起こされます。
症状を改善するためには、副交感神経を優位にするためにリラックスしたり、十分な睡眠や適度な運動、胃に負担のかけない食生活などを心がけて規則正しい生活を送ることが大切になります。
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