記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/10/3
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
糖尿病は、高血圧や高脂血症と並ぶ代表的な生活習慣病として、広く認知されています。
でも、糖尿病の診断基準について正しく理解している人は少ないのではないでしょうか。
今回は糖尿病の診断について、診断の基準となる血糖値の目安や、医師から血糖値の上昇を指摘された場合の適切な対処法を解説していきます。
そもそも血糖値とは、人間の身体を動かすエネルギー源であるブドウ糖(グルコース)が、血液内にどの程度の濃度で存在しているかを数値化したものです。
基本的には食事をすることで上昇し、すい臓から分泌されるインスリンの働きにより消費されることで、減少する性質を持っています。
糖尿病かどうかは、空腹時とブドウ糖摂取後の2回にわたって血糖値を調べ、基準値とされる「70~110mg/dL」を上回っているかどうかで判断します。
血糖値が前項で紹介した「70~110mg/dL」を上回ったからといって、すぐに糖尿病の確定診断が下るわけではありません。
糖尿病は少しずつ進行していく病気で、血糖値の上昇程度により正常値・境界型・糖尿病型の3つの段階を踏んで進行し、発症に至ります。
このため、糖尿病の確定診断には血糖値が基準値の70~110mg/dLを上回っているかどうかとあわせて、血中の「HbA1c」の数値も考慮されます。
HbA1cは、血糖値とならび糖尿病の診断や経過観察の目安として観察されます。
つまり、血糖値が糖尿病と確定できない境界型程度の数値でも、HbA1cが基準値を大幅に超えている場合は、糖尿病の確定診断が下るケースもあるということです。
確定診断には至らないまでも、境界型など医師から血糖値の高さを指摘されたときには、日々の食事と生活の習慣を少しずつ見直す必要があります。
食事の面では血糖値の上昇を抑えるための摂取カロリーと糖質の制限、また生活面ではブドウ糖を消費する作用のある運動を習慣づけることが推奨されます。
以下に、医師から血糖値が高めと言われたときの食事と運動療法のポイントをまとめましたので、ぜひ参考にしてください。
一般的に、糖尿病の確定診断は血糖値とHbA1cの数値が、基準値をどのくらい上回っているかどうかで判断されます。それぞれの基準値は血糖値が70~110mg/dL、HbA1cは4.6~6.2%で、これらを大幅に上回ると糖尿病との診断が下ります。ただし、確定に至らない程度に血糖値等が高くなる境界型という状態もあります。医師から血糖値の高さを指摘されたら、食事と生活の習慣を少しずつ見直してくださいね。
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