血糖値の検査ってどんなことをするの?糖尿病かどうかの診断基準は?

2018/10/9

山本 康博 先生

記事監修医師

MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長
東京大学医学部卒 医学博士
日本呼吸器学会認定呼吸器専門医
日本内科学会認定総合内科専門医
人間ドック学会認定医
難病指定医
Member of American College of Physicians

山本 康博 先生

加齢や食生活・体形の変化に伴い、血糖値が気になり始める人は多いでしょう。
自分の血糖値は検査で調べられますが、検査の内容は事前に知っておきたいですよね。
今回は血糖値の検査と糖病病診断について、血糖値検査の種類や糖尿病診断の基準値、自宅での検査の可否を解説していきます。

冷凍宅配食の「ナッシュ」
冷凍宅配食の「ナッシュ」

血糖値の検査にはどんな種類がある?

血糖値の検査方法には「随時血糖検査」「早朝空腹時血糖検査」「75gOGTT」の3つがあり、それぞれの内容は以下の通りです。

随時血糖検査(ずいじけっとうけんさ)
食後の経過時間にかかわらずランダムな時間帯に採血し、血糖値を検査する方法です。
こうして測った血糖値を「随時血糖値」と言い、200mg/dLを基準値とします。
早朝空腹時血糖検査(そうちょうくうふくじけっとうけんさ)
検査当日に朝食を抜き、空腹の状態で採血して血糖値を検査する方法です。
こうして測った血糖値を「早朝空腹時血糖値」と言い、126mg/dLを基準値とします。
75gOGTT(75グラムオージーティーティー)
「75g経口ブドウ糖負荷試験」とも呼ばれ、検査当日の朝まで10時間以上絶食したうえで、空腹状態と75gのブドウ糖を溶かした液体摂取後の血糖値の変化を検査する方法です。
空腹時、そしてブドウ糖液摂取後の30分後、1時間後、2時間後の4回採血・検査します。
この検査ではブドウ糖液接種から2時間後の血糖値が重視され、200mg/dLを基準値とします。

なお上記いずれの検査方法でも、血糖値がそれぞれの基準値を上回っているかどうかが、糖尿病を発症しているかを判断するための重大な目安となります。

いずれかの検査で血糖値が高いと、すぐ糖尿病と診断される?

糖尿病かどうかの診断は、複数の検査結果を組み合わせて総合的に行われます。
つまり、前項でご紹介した3つの検査のうちいずれか1つで基準値を超える血糖値が検出されたからと言って、すぐに糖尿病の診断が確定するわけではないのです。

糖尿病は段階的に進む病気であるため、以下の基準を満たす場合にのみ「糖尿病」であると診断され、それ以外は「糖尿病型」または「正常型」に分類されます。

糖尿病診断の基準

  • 3つの検査のうち1つ以上で血糖値が基準値を超えている
  • 上記とあわせ、HbA1C(血糖と結びついている赤血球の割合)の数値が6.1%以上である

総合すると、3つの検査のうちいずれか1つだけ基準値を超えている場合は「糖尿病型」、HbA1C数値も基準値を超えている場合は「糖尿病」と診断されます。
このため、1度目の検査で「糖尿病型」であると確認された後、再検査で血糖値とHbA1C値をより詳しく調べて初めて、糖尿病と診断することが可能になるのです。

血糖値の検査って自宅ではできないの?

糖尿病患者向けに販売されている「血糖自己測定器」や専用の検査キットを購入すれば、病院に行かなくても、自宅での血糖値の簡易測定が可能になります。

以下に、自宅で血糖値を測ることのメリット・デメリットをまとめていますので、しっかり確認してください。

血糖自己測定器を使うことのメリット

  • 病院に行かなくても、指先からの少量の採血で簡単に血糖値を測れる
  • 簡易ながら、素人でもある程度早く正確に血糖値を知ることができる
  • 日々の生活や食事による血糖値の変化を知ることが、治療計画に役立つ
  • インスリン治療などによる、低血糖発生を事前に予測しやすくなる

血糖自己測定器を使うことのデメリット

  • あくまで簡易検査であるため、病院での検査結果と誤差が出る可能性もある
  • 採決する部位やタイミングによっても、血糖値に誤差が生じることがある
  • 基本的には、医師による指導・治療内容に沿って使用しなくてはならない

血糖自己測定器や血糖値の検査キットを購入するかどうかは、上記のメリット・デメリットの両方をきちんと把握したうえで決定しましょう。

おわりに:血糖値の検査は血液検査が基本!糖尿病診断には複数回の検査が必要

血糖値は血液を調べることでわかります。随時・空腹時、また空腹時と糖摂取後の血糖値を測ることで、その人の血糖値や血糖の吸収・代謝の特性を知ることができるのです。各検査には基準値が設定されており、これを超えている場合は糖尿病型と診断され、再検査でより詳しく血糖の状態を調べて初めて、糖尿病と診断されます。血糖値が気になる方は病院へ行くか、専用の機器・キットを購入して、自宅で検査してみましょう。

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