記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/10/13
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
病院に行かなくても、専用の機器やキットがあれば、自宅でも血糖値を測ることができます。
自宅用の血糖値測定器はもともと簡易的なものでしたが、近年その精度は高まっています。
今回は専用の測定器を使った自宅での血糖値の測り方を、自宅で血糖値を測ることのメリットや注意点とあわせて、解説していきます。
血糖値を病院ではなく自宅で測定するメリットとしては、以下が挙げられます。
病院で血糖値を測定する場合は、腕から採血して血糖を測定します。また、採尿検査で尿糖の有無を調べることもあります。尿糖が陽性だった場合には、糖尿病の可能性が考えられます。糖尿病の可能性がある場合、「経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)」を行います。
血糖値の自己測定を続けることは自身の血糖の状態を適切に把握するのに適しています。一方で、血糖値の些細な変化を過度に気にする人の場合は、自己測定自体が大きなストレスになってしまうことがあります。
ストレスも糖尿病悪化のリスクになりますので、ストレスを感じやすい方は医師からの指示がない限り自己測定の継続を控えたほうがよいでしょう。
自宅で患者自身が血糖値を測るには、以下一式の機器が必要になります。
上記のうち、本体機器とセンサーは高度医療機器に分類されています。
いずれもドラッグストアやインターネット通販、地域の医療機関など、血糖自己測定器の販売届け出を行っている機関で購入可能です。
なお、使い捨ての穿刺針は一般ごみではなく、回収に対応した医療機関に持ち込んで廃棄するのが一般的です。
実際の血糖値の自己測定の手順を、以下にご紹介していきます。
上記はあくまで一般的な手順であり、使用する機器のメーカーや仕様・構造によっては、測定方法が異なる場合があります。
実際に血糖値の自己測定を行うときは、必ず事前に測定器の取り扱い説明書をよく読み、使い方や測定のタイミングを主治医に確認したうえで実施してください。
血糖値の自己測定前で正確な結果を得るために、気をつけるべき注意点を紹介します。間違った方法で測定すると、正しい結果が出ないこともあるのでよく確認しましょう。
血糖値の測定前、または測定中に以下の状態になると、自己測定で正しい結果が得られない可能性が出てきますので、十分に注意してください。
正確な結果を得るために、検査前には流水で洗って穿刺部位についた糖分を洗い流し、こまめに水分補給するようにしましょう。
また、検査結果に疑問が生じた場合は、すぐにかかりつけの医師に相談してください。
近年では、皮膚にセンサーを取り付け、体液の状態から血糖値を予測して算出できる「採血不要の血糖測定器」が開発されています。
採血の必要がないので針を刺す痛みが伴うことはありません。測定を続けやすく、自己採血が苦手な人も手軽に検査できるといったメリットがあります。
一方で、採血不要の血糖値測定器は、医師に必要と判断された場合以外は使用できないことがあります。また、体液の状態から「予測」して血糖値を算出するため、正確な血糖値が出ない場合があるというデメリットがあります。とくに、センサーがうまく装着されていないと正確な結果が出にくいです。
医療機関やドラッグストア、薬局などで売っている専用の機器・キットを使えば、患者自身が自宅で血糖値を測ることも可能です。取り扱いも簡単で、毎日の血糖管理や糖尿病治療の計画、インスリン投与量の変更にも役立つため、使用する人も増えてきています。
ただし使い方を間違えたり、検査前に穿刺箇所に砂糖などを付着させたりすると、正しい検査結果を得られないこともあります。血糖値の自己測定は取扱説明書と医師の指示に従って、行いましょう。
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