記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/9/27
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
季節の変わり目で急に肌寒くなったり、空気が乾燥したりすると、のどの痛みを感じる人がたくさん現れるようになります。以降ではその理由や効果的なセルフケア、またのどの痛みを放置した場合のリスクなど、幅広く解説していきます。
夏から秋など、季節の変わり目にはのどの痛みを訴える人が増える傾向にあります。これは気温や気圧の変化に伴い、自律神経のバランスが崩れたことが関連しています。自律神経が乱れると唾液などの分泌量が減少し、口や喉の粘膜が乾燥するために、風邪菌やウイルスが侵入しやすくなってしまうのです。
そして、侵入した菌やウイルスと闘うことで、のどの粘膜が炎症を起こすようになります。これがのどの痛みの正体です。特に秋口や冬場は空気がかなり乾燥するので、より強く症状が出ます。
のどの痛みを緩和するセルフケアとしてまず挙げられるのが、以下の3つです。
いずれもよく紹介される対処法なので、以降ではまた別の、のどの炎症に有効とされるセルフケアをお伝えしていきます。
薄切りにしたにんにくをはちみつに着け、そのエキスを飲むと、のどの痛みが緩和されるといわれています。はちみつには抗菌作用と抗炎症作用があり、痛みを緩和する効果が、またにんにくにも強力な殺菌作用があり、咳や痰を鎮める効果があると考えられています。
玉ねぎには「硫化アリル」という殺菌作用を含む成分が含まれており、喉の痛みや咳を緩和する効果があるといわれています。夜寝るとき枕元に半分に切った玉ねぎを置くだけと、方法も非常に簡単です。「これでだいぶ楽になった!」という人も少なくないので、ぜひ試してみては?
のどが痛いときには、のどの殺菌や抗菌を促進する成分、または抗炎症効果、保湿効果などが期待できる食べ物を食べるのが有効です。さきほどご紹介したにんにくやはちみつもこの食べ物に該当しますが、そのほかにおすすめのものをいくつかご紹介します。
扁桃炎とは、のどの奥の左右両側にある「口蓋扁桃」という場所が腫れて大きくなり、痛みや飲み込みづらさなどが生じる感染症の一種です。風邪などをきっかけに発症するケースが多く、ウイルス感染によって口蓋扁桃に黄色ブドウ球菌や溶血性連鎖球菌が感染することで炎症が起こるようになります。
この扁桃炎は、最初に発症した際に抗生物質などで治療をすれば基本的に再発することはありませんが、放置してしまうと口蓋扁桃のくぼみにまで菌が入り込んでしまい、完全に菌を排除するのが難しくなります。すると2~3ヶ月に1度の割合で再発を繰り返す「慢性扁桃炎」になってしまうのです。重症化すると首の奥にまで膿が溜まってしまい、手術や入院を余儀なくされることがあります。
季節の変わり目ののどの痛みを放置していると、慢性扁桃炎になり、長きにわたって辛い思いをする可能性があります。ご紹介したセルフケアを早めに実践し、それでもよくならない場合は耳鼻咽喉科などを受診し、治療を始めてくださいね。
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