低血糖の症状が出てきたらチョコを食べればいい、はNGってホント?

2018/10/12

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

血中の血糖値が下がりすぎることで、さまざまな症状が起きてしまう低血糖症は、重症化すると意識障害を引き起こすこともある、危険な症状です。
今回は低血糖の症状と発症したときの適切な対処法について、飴やチョコレートなど、糖分の多いものを口にすることの効果をご紹介していきます。

低血糖状態になると、どんな症状が出てくるの?

一般的に、血糖値が70mg/dl以下の値になること低血糖状態と言い、まず異常なほど強い空腹感眠気あくびを繰り返す症状が現れます。
その後、時間とともに血糖値が下がると症状が進んでいき、以下のような症状が出ます。

血糖値が50~40 mg/dl程度
倦怠感、会話の停滞、集中力・学習力の減退、無表情
血糖値が40~30 mg/dl程度
冷や汗、手指の震え、腹痛、寒気、脈拍の上昇・動機
血糖値が30~20 mg/dl程度
辻褄のあわない行動、めまいやふらつきなどの意識障害
血糖値が20 mg/dl以下
痙攣、気絶、深いこん睡状態

ただし、上記はあくまで一般的な症状の推移であり、実際の症状の出方には個人差があります。
人によっては段階的な症状を自覚できず、いきなり意識障害を起こしたり、昏倒することもありますので、糖尿病の持病ある人など低血糖発症リスクのある人は常に警戒しておきましょう。

低血糖の症状が出てきたら、チョコを食べるのがおススメ?

低血糖状態から回復するには、糖分を摂取して血糖値を上げるのが効果的です。低血糖リスクを自覚している人のなかには普段からチョコレートや飴を携行して、症状がでたときの応急処置として口にする人もいるかもしれません。

しかし、チョコレートや飴はブドウ糖に比べて糖分の吸収速度が遅いため血糖の回復に時間がかかり即効性に欠けます。低血糖時の糖分摂取方法としてベストではありません。

低血糖時の糖分補給に最も適しているのは、体への吸収が早いブドウ糖です
低血糖の発症に備えるなら、できればチョコレートや飴ではなく、ドラッグストアなどで販売されているタブレットまたはゼリーを状のブドウ糖を携行してください。
ブドウ糖なら、症状を感じたときに1回あたり10gを目安に摂取して15分ほど安静にすれば、ある程度は症状を改善できるでしょう。

また、タブレットの持ち合わせがなく緊急で何か購入して低血糖に対処したい場合は、身体への糖吸収速度が早いジュースを選ぶのがおすすめです。
ちなみに、ジュースで低血糖症状の改善をはかるときは、1回につき90ml程度を目安に摂取するようにしてください。

おわりに:低血糖のリスクがある人は、お菓子ではなくブドウ糖を持ち歩いて!

低血糖の症状が出たときに、糖分を含むチョコレートや飴の摂取はたしかに効果的ですが、即効性に欠ける対処方法です。低血糖状態をより早く脱するには、身体への吸収速度が遅いチョコレートや飴よりも、身体への吸収が速いブドウ糖(グルコース)がおすすめです。ブドウ糖は、薬局やドラッグストアでタブレットやゼリータイプのものが販売されていますので、好みのものを持ち歩くことを習慣にしましょう。

関連記事

この記事に含まれるキーワード

糖尿病(271) 血糖値(77) 低血糖(48) ブドウ糖(11) 低血糖症状(3) 低血糖対策(2)