妊娠中は旅行に行っても大丈夫?気をつけることはどんなこと?

2017/4/4 記事改定日: 2019/12/19
記事改定回数:2回

前田 裕斗 先生

記事監修医師

前田 裕斗 先生

出産後はゆっくり旅行もできないから、妊娠中のうちに行っておこうかな・・・と考える妊婦さんは意外と多いかもしれません。リフレッシュもかねて遠出したいものの、お腹の赤ちゃんのことや、自分の体調も気になる・・・。

この記事では、妊娠中に旅行に行ってもよいかどうかや、旅行に行く場合に気をつけたいポイントをご紹介します。

妊娠中に旅行をしても大丈夫?

妊娠中に旅行をしてはいけない、というわけではありません。
経過が順調で、妊婦検診でも異常がみられなければ、旅行に行っても大丈夫です。出産後は赤ちゃんのお世話で時間が取れなくなるので、気分転換もかねて旅行に行くのはよいと思います。

ただ、妊娠中は急に体調が変わることも多いですし、旅行中に出血や破水、腹痛が起こる可能性もあるので、予想もしない出来事が起きた場合のことも想定して計画を立てることが大切です。

また、体調が思わしくないときは、お腹の赤ちゃんと母体のことを優先してください。ときには、旅行をキャンセルする必要が出てくることは覚悟しておきましょう。

旅行しないほうがいいのはどんな状態のとき?

妊娠中であっても安定期に入り、体調がよい場合は旅行に行くことは可能です。
しかし、次のような状態が続くときは無理をすると切迫流早産などの危険が生じますので旅行はおすすめできません。

  • お腹が張りやすい
  • 少量の出血がある
  • つわりが改善せず十分な飲食ができない
  • 貧血気味である
  • 赤ちゃんの成長が遅れ気味と言われている
  • 健診で子宮頚管長が短い、子宮口が柔らかいと指摘されている
  • 前回の妊娠で切迫流早産や早産となった

ご自身で旅行してもよいかどうか判断ができない場合は医師に相談して決めるようにしましょう。

旅行していいのはいつからいつまで?

妊娠中に旅行する場合、妊娠中期(安定期)に入ってからがおすすめです。妊娠中期はまだお腹が大きくないので動きやすいですし、流産や早産のリスクも低くなります。

一方、妊娠初期は、悪阻(つわり)などで体調を崩すことが多いので旅行は控えたほうがいいでしょう。
また、妊娠後期になると、赤ちゃんの状態は安定していますが、お腹が大きくなっているので動きにくく、無理をするとお腹が張って貧血や高血圧、早産を引き起こすリスクがあるため、あまりおすすめできません。

妊娠中の車での旅行、注意点は?

妊娠中は疲れやすかったり、お手洗いが近くなったりします。車で旅行する場合は、以下の点に気をつけてください。

  • こまめに水分をとる
  • 定期的に車を止めてもらって休憩する
  • 車内を換気すること
  • シートベルトは腰ではなく、骨盤のあたりで締めること
  • ひとりで長距離の移動をしないこと(妊婦に最も多い怪我の理由は交通事故)

妊娠中、飛行機に乗っても大丈夫?

飛行機に乗ったからといって、母体やお腹の赤ちゃんに影響が出ることはありません。ただ、念のため旅行前にかかりつけの先生に相談してください。また、航空会社によっては、飛行機に妊婦を乗せない決まりがある場合もあるので、利用予定の航空会社のホームページをチェックするようにしましょう。

なお、長時間のフライト(5時間以上)になると、エコノミークラス症候群を発症する恐れがあります。飛行機に乗る場合は、できれば30分ごとに水分をとるよう心がけてください。また、足のむくみを軽減するためには、薬局で購入できる段階式着圧ストッキングを着用するのもおすすめです。

妊娠中の海外旅行は?

妊娠中のトラブルや思いがけないハプニングは、いつ、どこで起きるかわかりません。また、海外は医療体制が異なるため、対応してもらえないことがあるかもしれませんし、語学力がなければ自分の体調の変化を正確に医師に伝えることができず、適切な対処を受けられらいことも十分考えられます。

もし、どうしても海外に行きたい場合は、事前に現地の医療機関を調べたり、体調の変化を伝えられるよう準備したりなど、万全の態勢を整えてからにしましょう。

妊娠中の旅行で気をつけることは?

以下に、妊娠中の旅行で気をつけたいポイントをご紹介します。

主治医の先生に相談する

旅行先として、どのくらいの移動距離や移動時間のところを選べば問題ないかなど、事前にかかりつけの医師に相談しましょう。そうすれば、旅行先や旅行中の計画などをスムーズに立てられると思います。

無理のないスケジュールを立てる

旅行中は時間に余裕のあるスケジュールを経てて、体に負担をかけないようにすることが大切です。もし、旅行中に体調の変化を感じたら、すぐに休むようにしましょう。もしものときに備えて、妊婦でも休みやすい場所を探したり、病院を調べておくと安心できると思います。

人ごみが多い場所は避ける

人気の観光スポットや遊園地など、混雑した場所に行くと、すれ違ったときにぶつかったり、お腹のあたりを押されたりする可能性があります。ゆっくりと、静かに過ごせる場所を選びましょう。

健康保険証と母子手帳を持参する

もし旅行先で病院に行かなければならなくなったときに備えて、健康保険証と母子手帳を持って出かけましょう。母子手帳には妊娠の経過など、大事なことが記録されているので、診療がスムーズに進むだけでなく、現地の医師も的確な判断をしやすくなります。

長時間同じ姿勢をとり続けない

長時間同じ姿勢で過ごし続けると、エコノミークラス症候群になるリスクが高くなります。こまめに水分を摂ったり、適度に体を動かしたりして、ずっと同じ姿勢にならないようにしましょう。

  • 移動中は休憩をこまめに取る
  • 妊娠中はお手洗いが近くなるので、すぐにお手洗いに行けるようにすることが大切です。特に、車で移動する場合は、渋滞に巻き込まれることも想定して、トイレ休憩は早めに取るようにしましょう。

体調の変化に気を配る

もし、移動中や旅先で疲れたり、お腹が張るなど、体調の変化を感じたら、すぐに休みましょう。特に、体が冷えるとお腹が張りやすくなります。寒い場所や、クーラーが効いた場所などにいるときは、お腹を冷やしすぎないように気をつけましょう。

おわりに:旅行に行くときは入念な準備と計画を

安定期で体調もよければ、妊娠中に旅行に行くこともできます。ただ、妊娠中は思いがけない体調の変化が起こりやすい時期でもあります。万が一に備えて、事前に主治医の先生に相談したり、入念な下調べをしたりして、万全の体制を整えてから旅行に行くようにしましょう。もし、旅行前に体調が悪くなったなど、異変が見られたら、旅行は出産後の楽しみにとっておきましょう。

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