寝起きに手足がしびれる原因と対処法は?病気が隠れてる可能性は?

2018/10/27

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

寝起きに手足がしびれていた場合、原因としては何が考えられるでしょうか。一般的な原因や病気による可能性、さらに適切な対処法など、詳しく解説していきます。

寝起きに手足がしびれるのはどうして?

寝起きに手足がしびれる原因はいくつかあります。よくいわれる原因のひとつに、枕の高さがあります。枕の高さが体に合っていないと、寝ている間に首の形が不自然になり神経を圧迫してしまいます。すると、肩こりや手のしびれが起きやすくなるのです。また、低すぎる場合には高さを補おうとして無意識に枕の下に手を入れてしまうことがあります。その結果、腕が頭に圧迫されてしびれてしまうこともあるでしょう。

家族やペットと一緒に寝ていると、寝ているときの姿勢や位置関係で手足のしびれを起こすことがあります。特に多いのが、子供やペットの体が手足に乗ってしまって圧迫されている場合です。一緒に寝ているスペースが狭く寝返りを打てないことも原因のひとつといえます。さらに、子供やペットを自分が寝返りしてつぶさないようにと、不自然な姿勢で寝ている人も手足がしびれやすくなります。

お酒を飲む人は、泥酔状態で寝ると手足がしびれやすくなります。なぜなら、泥酔した状態では体がうまく動かないため、寝返りの回数が普段よりも少なくなるからです。また、不自然な姿勢で寝てしまうこともあるため、しびれが出やすいといえるでしょう。

寝起きのしびれを解消するには、どんなことをすればいいの?

寝起きのしびれとともに肩こりや頭痛がみられる人は、枕があっていない可能性があります。今はさまざまな高さや素材の枕が売られているので、自分に合ったものも見つけやすいでしょう。また、自分にピッタリ合う枕をフルオーダーで作るお店も増えてきています。

枕以外に検討したいのが、マットレスです。自分の身長や体の幅に合っていないと、寝返りを打ちにくく不自然な姿勢になりがちです。家族と一緒に寝ている場合には、全員が寝返りを打てるだけの余裕がある広さがあるものが理想的です。人数が多い場合は複数のマットを一緒にするのも良いでしょう。寝る場所が狭い場合には、可能であれば寝具を分けることも検討してみてください。

また、普段から身体を動かす機会がない人は、体がこわばりやすく末梢神経に疲労がたまりやすくなります。日ごろから簡単な運動などを行って、体をほぐすことも大切です。飲みすぎや寝酒でしびれが起こっている場合には、お酒の量を控えたり飲む時間を変えるなどしてみましょう。特に、寝酒は睡眠の質が低下しやすいといわれています。朝起きたときのしびれが頻繁にあるようなら、寝酒は控えたほうが無難です。

寝起きのしびれが思いがけない病気のリスクの可能性も…。

寝起きのしびれが思わぬ病気のサインとなることがあります。最も多くみられるのが、神経の異変です。神経は脳から背骨を通って体の隅々に張り巡らされています。ところが、そのどこかで圧迫されるなどの異変が起きてしまうと、しびれなどの症状がみられるようになります。この場合には、放っておくと悪化して日常生活に大きな影響を及ぼします。

特に、脊柱管狭窄症の場合には、ひどくなると手足が思うように動かずにうまく歩けなくなることもあるでしょう。脊髄には排泄をつかさどる神経も通っていることから、尿漏れなどの排泄機能に影響することも。神経は一度ダメになると元に戻すことはできません。一週間以上同じ場所にしびれがみられるときには、早めに受診しましょう。

病気に起因するしびれには、ほかに血流や心臓、脳の異変などがあります。血流の異変は糖尿病でよく起こる症状で、抹消神経に不具合が起きてしびれが出ます。心臓の場合は、心筋梗塞や狭心症のときによく見られます。
脳の異変では、朝起きた時に手足に力が入らなかったり、しびれるといった症状がみられることがあります。多くは左右どちらかの半身によく見られ、脳血管障害が起きている可能性が高いため、すぐに病院を受診してください。意識がもうろうとしていたり、ろれつが回らないなどの症状もみられる場合には、救急車を呼びましょう。

さらに、がんなどの内臓疾患による異変でしびれが出る場合もあります。枕やマットレスを見直したり、生活習慣に気を付けてみてもしびれが続く場合には、念のため受診したほうが良いでしょう。

おわりに:寝起きのしびれが続くようなら早めの受診を

寝起きに手足がしびれる原因はさまざまです。枕やマットレスなどの寝具、飲酒などの生活習慣など、病気とは関係ないものも多いでしょう。できることから少しずつ対策していくと、しびれが軽減する可能性も高くなります。しかし、それでもしびれが続くときには念のため病院を受診してください。病気によっては、早めの受診で進行が止められることもあるでしょう。

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