寝起きに背中が痛くてしょうがない…。原因は?予防法はあるの?

2018/11/4

山本 康博 先生

記事監修医師

MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長
東京大学医学部卒 医学博士
日本呼吸器学会認定呼吸器専門医
日本内科学会認定総合内科専門医
人間ドック学会認定医
難病指定医
Member of American College of Physicians

山本 康博 先生

しっかり身体を休めているのに、寝起きの背中の痛みに悩まされる人は多いです。
背中の痛みから解放され、良い気分で目覚めるために、できることはないのでしょうか。
今回は寝起きの背中の痛みについて、原因や痛みを予防する方法を解説していきます。

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寝起きに背中が痛くなるのはどうして?

寝起きの背中の痛みの原因としては、筋肉や腱のコリ・骨の疾患・その他の部位の疾患の3パターンが考えられます。

筋肉や腱のコリで、背中が痛くなるメカニズム

寝る前や就寝中の姿勢が悪い、寝返りをほとんど打っていない、寝具が体に合っていないなどの理由から、就寝中に筋肉が硬直して背中に痛みが出るパターンです。

寝る前にスマートフォンなどを横になって見ていて、そのまま寝てしまうことが多い人は、筋肉のコリが原因で背中に痛みが出ている可能性が高いでしょう。

骨の疾患が原因で、背中が痛くなるメカニズム

背骨の間にあるクッションのすり減りや、骨がもろくなっていることが原因で背骨が損傷し、背中に痛みが出ているパターンです。
60代以上の人や、日常的に重いものを持ち上げる人には特に起こりやすい疾患といえます。

その他の部位の疾患が原因で、背中が痛くなるメカニズム

内臓・筋肉の病気や細菌感染、または骨腫瘍などが原因で、背中に痛みが出るパターンです。
背中に疾患が起きて痛んでいる場合もあれば、まったく別の部位の痛みを脳が勘違いして、寝起きの背中の痛みとして認識しているケースも考えられます。

寝起きに背中が痛くなるのを防ぐ方法は?

筋肉のコリからくる寝起きの背中の痛みを防ぐには、まずは日中に正しい姿勢をとることを心がけて、筋肉が硬直するのを防ぎましょう。
さらに、寝るときには仰向けなら姿勢よく立っているときのように、横向きなら背骨がまっすぐ一直線になるような正しい姿勢を意識してください。

また、マットレス・枕などの寝具が体に合っておらず、背中の痛みを増長させている可能性があります。以下の項目を参考にしつつ、寝具の買い替えを検討しましょう。

寝具が体に合っているかどうかの見極めポイント
  • 前述した適切な寝姿勢をラクに取れるか
  • 横になった感触が心地よく、寝返りがしやすいか
  • 好みの硬さ、柔らかさであるか
  • 枕に頭を乗せて寝返りを打っても、首に違和感がないか

なお、骨や他の部位の病気・疾患で背中の痛みが出ていると考えられる場合は、まずは整形外科に行ってレントゲンを撮ってもらい、背中の状態を確認してください。

おわりに:寝起きの背中の痛みの多くは、寝具や姿勢による筋肉のコリが原因

辛い寝起きの背中の痛みは、就寝前や夜間の姿勢や寝返りの頻度、または寝具と身体の相性の悪さによる筋肉のコリが原因かもしれません。この場合は、日中の過ごし方や就寝時の姿勢を工夫し、筋肉の硬直を防ぐことである程度予防できます。寝具が体に合っていないと感じるなら、寝具の買い替えを検討するのも良いでしょう。それでも痛みが改善しない場合は、整形外科に行って背中の状態を診てもらってくださいね。

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