生活習慣病とは ― 発症の原因を知ってきちんと対策しよう!

2018/10/29

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

「生活習慣病」という言葉自体はよく聞きますが、生活習慣病とは具体的にどのような病気を指すのでしょうか?発症原因や予防法も併せ、解説していきます。

生活習慣病ってどういう病気を指しているの?

厚生労働省では、「食生活・運動習慣・休養・喫煙・飲酒などの生活習慣がその発症や進行に関与する疾患群」を「生活習慣病」と定義しており、高血圧・脂質異常症(高脂血症)・糖尿病・肥満・がんなどの病気が生活習慣病に含まれます。
これらの病気を放置していると、脳梗塞・心筋梗塞・突然死などの原因となる可能性があるため、適切な治療を受けることが大切です。

生活習慣病になってしまうのはどうして?

生活習慣病の発症には、以下のようなことが深く関係しています(また最近では、生活習慣病の発症や悪化に「内臓脂肪型肥満」と呼ばれる、内臓に脂肪が溜まることが関係していることが明らかになりました)。

  • 不規則な食生活
  • 食べ過ぎ
  • 運動不足
  • 塩分や脂肪の摂り過ぎ
  • カロリーの摂り過ぎ
  • タバコ
  • 飲酒
  • ストレス

生活習慣病には以下のような疾患がありますが目立った症状が現れないことが多く、気づくのが遅くなってしまう傾向があります。そのため、気づいたときには心筋梗塞や脳卒中などの重篤な疾患を発症してしまっていることもあるため注意が必要です。

生活習慣病の種類

食習慣が原因で発症する疾患
糖尿病、肥満症、高脂血症、高血圧症、大腸がん、歯周病など
運動不足が原因で発症する疾患
糖尿病、肥満症、高脂血症、高血圧症など
喫煙が原因で発症する疾患
肺がん、慢性気管支炎、循環器疾患など
過度な飲酒によって発症する疾患
肝硬変や脂肪肝などの肝疾患

生活習慣病を予防するには?

生活習慣病の予防には、適正体重を維持して肥満にならないようにすることが重要になってきます。
適正体重としては、日本肥満学会が定めた「標準体重=BMI 22」を目標にするといいでしょう。
BMIとは人の肥満度を表す指数のことで、[体重 (kg) ]÷ [(身長 (m) x 身長(m))]の公式で計算できます。

肥満を防ぐためには、以下のことに注意しましょう。

脂肪の摂取量

適切な量であれば、脂肪は体のエネルギー源として体内に蓄積される重要な栄養素となりますが、摂り過ぎると肥満の原因となり体に悪影響が出るため、摂取量には注意する必要があります。

野菜を多く食べる

野菜に豊富に含まれる食物繊維は満腹感を与えて食べ過ぎを防ぐ効果が期待できます。
1日350g以上を目安に摂取するようにしましょう。

規則正しい1日3食の食事

食事の回数を減らしたり、間隔をあけすぎてしまうと、体が1度の食事でエネルギーを溜めこもうとするため、逆に太りやすい体になってしまいます。

たくさん歩く

積極的に体を動かし、余分なカロリーを消費するように心がけましょう。
運動に慣れていない人は、以下の数値を目標に1日の歩数を増やすことを意識することから始めてみてください。

1日の歩数の目安

成人男性
9200歩以上/日
70歳以上男性
6700歩以上/日
成人女性
8300歩以上/日
70歳以上女性
5900歩以上/日

十分な睡眠

睡眠不足になると、疲労感、情緒不安定、判断力が鈍る、などの生活に悪影響が出るため、日頃から十分な睡眠時間を確保して、睡眠不足のときは睡眠をとり休養するようにしましょう。

禁煙

喫煙は、血管収縮を引き起こして血流を悪くし、血圧を上昇させる原因となります。
また、血液中の悪玉コレステロールを増やして動脈硬化を促すことにより、心筋梗塞や狭心症などの虚血性心疾患のリスクが高まります。

お酒の量に気をつける

1日当たりの適切な飲酒量は、純アルコールで約20g程度とされています。
また、肝臓の負担を軽減するために週に2日は休肝日を作るようにしましょう。

歯の健康を守る

歯は食事を摂るためにも必要不可欠なものです。
歯が抜ける原因の約9割は虫歯と歯周病といわれており、歯周病は生活習慣病の1つでもあります。そのため歯周病を予防するためにも、食生活・喫煙・歯磨き習慣などの生活習慣の改善を行うようにしましょう。
また、定期的に歯医者に通い、歯周病悪化の原因となる歯石を除去することも大切です。

季節の変化・時間のリズムにあわせた生活

季節に変化に合った旬の食べ物を食べる、昼夜の変化に従い寝起きする、寒暑に合った衣服を着るなど、自然のリズムに合った生活を心がけることも生活習慣病を予防するうえで重要になってきます。

おわりに:不規則な食生活や生活を改善しましょう

主な生活習慣病として、高血圧・脂質異常症(高脂血症)・糖尿病・肥満・がんなどが挙げられますが、これらの病気を放置していると、脳梗塞・心筋梗塞・突然死などの原因となるため、適切な治療を受けることが必要となります。生活習慣病を予防するためには、不規則な食生活や生活を改善することが大切です。

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