乾燥肌によるかゆみ、どんな対策が効果的?

2018/12/3

谷口 隆志 先生

記事監修医師

川崎たにぐち皮膚科、院長

谷口 隆志 先生

寒い時期、特に多い肌トラブルの「乾燥肌」。白い粉をふいてしまったり、皮膚がカサカサになってしまったりとさまざまな症状をきたしますが、中でも厄介なのが「かゆみ」ではないでしょうか。今回はこの乾燥肌によるかゆみに、有効な対策をご紹介していきます。

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肌のかゆみの原因で、特に多いのが「乾燥」

肌のかゆみの原因として、特に多いとされているのが「乾燥」です。健康な状態の皮膚は、表皮の外側にある「角層」のバリア機能によって、細菌の侵入や水分の蒸発を防いでいます。しかし、乾燥した空気にさらされていると、角層の水分量が減ったり、水分が蒸発したりすることで「乾燥肌」の状態に陥ります。

この乾燥肌は、皮膚表面の水分や油分が失われている、いわゆる肌のバリア機能が低下した状態です。そのためにアレルゲンなどの刺激物質にも敏感に反応し、かゆみが起こりやすくなってしまうのです。

乾燥肌によるかゆみ、どんなスキンケアが有効?

この乾燥肌のかゆみは、引っかいてしまうと湿疹になったり、さらなるかゆみのもとになったりする恐れもあります。悪化させる前に、以下のスキンケアでしっかり対策をしましょう。

お風呂は40℃以下に

40℃以上の熱いお湯は、皮膚の回復を遅らせたり、肌から皮脂を奪い、乾燥肌を悪化させるといわれています。浴槽の温度は40℃以下に設定しましょう。

顔や体は「泡」で洗う

ゴシゴシこするような洗い方は、肌への刺激となります。せっけんをつけたタオルや手指を肌にこすりつけるのではなく、泡で肌を撫でるようなイメージで体や顔を洗うことが大切です。せっけん類は、しっかり泡立ててから使いましょう。

バスタオルは撫でるように使う

特に男性に多いのですが、お風呂上がりにバスタオルで強くこするようにして体をふいていると、肌荒れや乾燥肌の原因となります。こするのではなく軽く押し当てるようにして、水分を吸い込ませるようなイメージでタオルを使うようにしましょう。

入浴後はすぐに保湿を

乾燥肌によるかゆみ対策として、特に重要なのが「保湿」です。洗顔や入浴後は角層から保湿成分が流れ出やすくなっており、30分程度経つと洗う前よりも肌が乾燥するともいわれています。洗顔や入浴後は、すぐに保湿剤を塗りましょう。

また、入浴後だけでなく、1日数回こまめに保湿をすることも大切です。

ビタミン類の摂取

保湿といった肌の外側からのケアだけでなく、内側からのケアも重要です。特にビタミンAやCには、肌のターンオーバーを促し、潤いを保持する効果があるといわれています。ビタミンAはうなぎやレバー、かぼちゃなどの緑黄色野菜に、ビタミンCはキウイやイチゴなどのフルーツ、赤ピーマンや黄ピーマンなどに豊富に含まれています。これらの食材を積極的に摂取しましょう。

おわりに:ついやりがちなNG習慣の改善を!

「熱いお風呂に入る」「肌をゴシゴシ拭く」などついやりがちな習慣が、乾燥肌やかゆみを悪化させる要因になります。乾燥が気になる寒い季節は、ご紹介したケアを特にしっかり行うようにしてくださいね。

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