乾燥肌の人の化粧水選びのポイントは? どんな成分に注意が必要?

2018/11/24

谷口 隆志 先生

記事監修医師

川崎たにぐち皮膚科、院長

谷口 隆志 先生

乾燥肌のスキンケアには欠かせない保湿ですが、ここで重要になってくるのが化粧水選びです。今回は乾燥肌の方がどんな化粧水を選んだらいいのか、逆にどんな化粧水は避けたほうがいいのか、具体的なポイントをご紹介していきます。 

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乾燥肌の人におすすめの化粧水は?

乾燥肌とは、「肌のバリア機能」が低下した状態です。
肌のバリア機能とは、角層細胞間で水分を保つ「細胞間脂質」、角層細胞の中で水分をつかまえる「天然保湿因子(NMF)」、肌表面で水分の蒸散を防ぐ「皮脂膜」の3つを指します。この3つの機能が低下すると肌が乾燥し、赤みやかゆみなどを引き起こすようになります。

そのため、乾燥肌の人は「細胞間脂質」「天然保湿因子」「皮脂」を補う成分の入っている化粧水を選ぶのがポイントです。具体的には、以下の成分が該当します。

セラミド
細胞間脂質の一種。水分や油分を吸収し、肌を守る働きを持つ。また、ヒアルロン酸と一緒になって、肌の機能を正常化する作用もあるとされる。
アミノ酸
天然保湿因子の一種。角層細胞の中に水分を補給する作用がある。
スクワラン
皮脂類似成分。皮脂膜を強化し、水分の蒸散を防ぐ作用を持つ。

また、このほかに下記の成分入りの化粧水も、乾燥肌の方にはおすすめです。

ヒアルロン酸
細胞と細胞の間に水分を蓄える作用がある。
リピジュア®
ヒアルロン酸よりも保水性に優れているとされる人工成分。水に強く、洗顔後の乾燥を防ぐ効果もあるといわれる。

敏感肌+乾燥肌の人はこの成分に注意を

乾燥肌で敏感肌でもあるという方が特に気をつけたいのが、香料入りの化粧水です。商品によっては複数の成分が混合されているために、正確な成分が把握できず、肌のバリア機能が低下している敏感肌や乾燥肌の方にとっては刺激になる恐れがあります。

また、近年よく聞く「オーガニック」「無添加」という言葉にも少し注意が必要です。「肌に優しい、敏感肌でも安心」というイメージがあるかもしれませんが、現在の日本では化粧品におけるこれらの表記に対し、統一の定義を持っていません。きちんと成分をみて選ぶようにしてください。

化粧水をつけるときのポイント

洗顔や入浴後は、数分で肌が乾燥した状態になってしまうので、洗ったらすぐに化粧水をつけるようにしてください。そして乾燥肌の人は化粧水を多めに使い、肌に保湿成分をしっかり浸透させることが大切です。

化粧水をつけた後は水分を逃がさないよう、乳液やクリームなどの油分を含んだもので、肌表面にフタをするのも忘れずに行ってください。

おわりに:化粧水選びの際は、成分表示を一つの目安に

化粧水のパッケージには、含有された成分が表記されているので、まずはその成分を確認するところから始めましょう。ただ、体質によって成分の合う・合わないは違ってくるので、特に敏感肌の方はテスターで一度様子見することをおすすめします。

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