赤ちゃんの黄疸~治療が必要な黄疸と心配のない黄疸~

2017/4/10

三上 貴浩 先生

記事監修医師

東大医学部卒、医学博士

三上 貴浩 先生

出生後の数日間、赤ちゃんの肌は黄色っぽくなることがあります。これは「新生児黄疸」と呼ばれる症状で、ほとんどの場合は1~2週間ほどで消えていきます。ここでは、心配のない黄疸と治療が必要な黄疸について解説します。

黄疸とは?

黄疸(おうだん)は、肝臓内でビリルビンがろ過されず体内に過剰に蓄積されることで起こります。出血、感染、肝臓病などによって起こることもあります。

赤ちゃんにみられる黄疸

赤ちゃんにみられる黄疸は、次のような原因が考えられます。
・38週以前に生まれた未熟児
未熟児では肝臓も未熟なため、正期産の赤ちゃんと同じようにビリルビンを取り除くことができず便通が少なくなります。
・出産中の打撲によるあざ
あざは、ビリルビンのもとになる赤血球を多く生成するので血流中のビリルビン値を上げることがあります。
・うまく授乳できない
授乳がうまくできないと、カロリー摂取量が低くなり、脱水症や黄疸のリスクが高まります。授乳がうまくできないときは、医師に相談しましょう。

黄疸を起こす病気

赤ちゃんの黄疸がなかなか消えないときは、以下のような病気が疑われます。
・胆道閉鎖症
・新生児肝炎
・シトリン欠損症
・新生児肝内胆汁うっ滞症(NICCD)
・ビリルビン代謝異常

治療が必要な黄疸の見分けかた

黄疸は、出生後3日~7日の間にあらわれます。血液中のビリルビンの量が増えると身体が黄色くなります。ビリルビン値が上昇すると頭から胸、さらには足指にまで黄疸が出ることがあります。これはより重度の黄疸を示す徴候です。
赤ちゃんに黄疸が出ているかどうかを確認する方法は、肌の色、白目、口の中が黄色に変色しているときは医師に相談しましょう。
赤ちゃんの肌を指先で静かに押して、その指のまわりの肌が黄色のときは黄疸の徴候です。肌の色が濃い場合は確認するのが難しいかもしれませんが、目や口の中でみつけることができます。赤ちゃんに黄疸の徴候がみられたら、すぐに医師を受診しましょう。
また、蛍光灯の下では黄色く見えがちなので、自然の日差しの下で赤ちゃんを調べてみましょう。

母乳性黄疸

母乳で育てられている赤ちゃんにみられる良性の黄疸です。ただし、ビリルビン代謝異常の場合もあるので、母乳栄養だから病的な黄疸ではないとはいいきれません。診断は医師にまかせましょう。

黄疸の治療

軽度の黄疸は、通常2〜3週間で消失しますが、治療を受ける必要がある赤ちゃんはほとんど光線療法を受けることになります。
光線療法では、赤ちゃんは特別な光線の下でアイマスクをして寝かされて過剰なビリルビンを取り除きます。光線療法は1〜2日間続きます。光線療法がうまくいかず、ビリルビン値が上昇し続けると輸血を必要とする場合があります。

おわりに:黄疸が長引くときは要注意!

生まれたばかりの赤ちゃんの肌が黄色っぽいのは、母乳が足りていなかったり栄養不足で起こるんですね。母乳をあまり飲んでくれない、なかなか黄疸がとれないときは、お医者さんに相談しましょう!

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