カロナール®でインフルエンザの熱を下げても大丈夫?

2018/12/4

山本 康博 先生

記事監修医師

東大医学部卒、独立行政法人国立病院機構東京医療センター

山本 康博 先生

高熱が出るインフルエンザでは、解熱剤が処方されることがあります。カロナール®も解熱剤の一種ですが、インフルエンザのときに服用しても問題ないのでしょうか?

カロナール®ってどんな薬?

カロナール®は、アセトアミノフェンという成分が主体となっている解熱鎮痛剤です。頭痛のほか、腰痛、筋肉痛、月経痛などさまざまな痛みに対して使用できます。あくまでも医師や薬剤師の指示に従って使用することが必要ですが、赤ちゃんや、授乳中の人でも使用できる比較的安全な薬とされています。

また、錠剤、座薬、粉薬、シロップと多くの形状があり、特に、小児科領域で処方されることがある薬です。子供の場合は、年齢や体重、症状によって服用する量が調整されます。

インフルエンザのとき、カロナール®を飲んでも大丈夫?

インフルエンザは、毎年秋から冬にかけて流行する感染症です。インフルエンザウイルスが体内に入り増殖することで、関節の痛み、頭痛、喉の痛み、発熱といった症状があらわれます。特に熱が高くなることが多く、ときには40℃を超えることもあります。

インフルエンザの治療では、体内のウイルスを排除するために抗ウイルス薬が処方されます。抗ウイルス薬は、日本では数種類が認可されています。ウイルスの活動を抑えて減らしていくという作用があり、いずれも症状が出てから48時間以内に服用することで回復が早まるとされる薬です。
ウイルスが少なくなっていけば熱が下がり次第に回復に向かいますが、抗ウイルス薬には熱そのものを下げたり、痛みをとるという作用はありません。

インフルエンザでの発熱は、外部から侵入したウイルスに対して体が抵抗をしているために起こっています。そのため、高熱に耐えられる体力があるときは、できるだけ解熱剤を使わないことが望ましいとされています。ただし、高熱に伴う痛みがあまりにもつらいときや、高熱による体力の消耗が心配されるときには解熱剤が併用されることがあります。

インフルエンザのときには、アセチルサリチル酸(薬名:アスピリン)、ジクロフェナク(薬名:ボルタレン®)、メフェナム酸(薬名:ポンタール®)といった解熱剤は使うことができません。
しかし、カロナール®は子供から大人まで幅広い年代で使うことができ、インフルエンザの際にも併用できる薬です。ただし、カロナール®は医師の処方が必要な薬です。また、子供の場合は、年齢や体重によって使用量が異なります。薬全般にもいえることですが、服用回数や一度に服用する量、服用する期間の指示を守り、適切に使用することが大切です。

カロナール®が効かないときに考えられることは?

カロナール®は、高熱に伴う痛みなどの不快症状を和らげるものであり、熱そのものを下げることが目的の薬ではありません。そのため、インフルエンザを発症した直後のように、ウイルスの活動に対して急激に熱が上がっているときには、カロナール®を服用しても作用が打ち消されてしまい、効果が感じられないこともあります。

また、カロナール®は小さな子供にも処方される薬ですが、体重を基準として使用量が定められます。錠剤や粉薬、錠剤、シロップなどさまざまな形状がありますが、ときには、複数の錠剤を使用しなければならないこともあります。薬を多く使用することに抵抗を感じて、量や回数を減らすなど指示された量を使っていなければ、十分な作用はみられないことがあります。

カロナール®を飲んでも効果が見えづらいこともありますが、あまりにも痛みが強い、呼吸が苦しい、熱が長引いているなど症状の回復のきざしが見えない場合は、再度受診をして医師の指示を受けましょう

おわりに:カロナール®はあくまでも解熱鎮痛剤。インフルエンザの治療薬ではない

カロナール®はアセトアミノフェンを主成分とした解熱鎮痛剤で、医師の処方が必要です。比較的安全な薬とされ、小さな子供から授乳中の女性まで、さまざまな人に処方される薬です。ただし、カロナール®そのものにインフルエンザによる熱を下げる作用はなく、苦痛を和らげることが目的となります。
適切に服用しているにもかかわらず症状が改善しないときには、医療機関を受診することが望ましいでしょう。

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