記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/12/4
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
毎年冬に猛威をふるうインフルエンザ。このインフルエンザに感染した場合、1日で熱が下がることはあるのでしょうか。熱が下がるまでのおおまかな期間や、熱が下がったら翌日から外出をしていいのかどうかについて、解説していきます。
インフルエンザは、インフルエンザウイルスが原因の病気で、大きくA型、B型、C型に分かれます。C型は一度感染すると、免疫ができてその後はかからないタイプであるため、主にA型とB型が話題となります。
インフルエンザの症状は、ときには40℃を超えるような高熱が出ることや、筋肉や関節の痛み、体のだるさ、喉の痛みや咳などの症状があります。下痢や腹痛といった症状を示すこともあります。
インフルエンザウイルスは体内に入ってから数日間は静かに潜伏します。そしてウイルスが増殖したところで高熱などの症状を示して発症をします。発症から48時間以内に抗ウイルス薬を服用すれば、通常は1〜3日程度で熱が下がることが多いです。
ただ、もし抗ウイルス薬を飲めなかったとしても、健康な人であれば自然に回復していくもので、抗ウイルス薬を使ったときに比べると、熱が下がるまでの期間が1〜2日程度は長くなる程度といわれています。インフルエンザでは慢性呼吸器疾患や心疾患、腎機能障害、免疫不全疾患などがある人は合併症への注意が必要です。また、免疫が未熟な小さな子供たちも、脳症や熱性けいれんといったリスクがあります。適切な時期に受診をして治療を受けることで、合併症を防ぐことにもつながるでしょう。
インフルエンザの高熱は、抗ウイルス薬を用いれば比較的早くに下がります。中には体調がすっかり回復して、治ったと感じる人もいるでしょう。しかし、たとえ体調が良くなったとしても、熱が下がった直後はインフルエンザウイルスが体内に残っています。インフルエンザウイルスは、非常に感染力が強いウイルスです。体内にウイルスが残っている状態で学校や職場、人混みの中に外出をすれば、感染を広げてしまう可能性があります。そのため、インフルエンザの熱が下がってからも、数日間は外出をしないようにしましょう。
子供たちの場合は、学校保健安全法という法律によって「インフルエンザ発症後5日を経過し、かつ解熱した後2日(幼児は3日)を経過するまで」は学校を休まなければならないと定められています。社会人の場合は法律では定められていませんが、職場の服務規程で定められていることがあります。職場に明確なルールがないときも、インフルエンザということや医師の指示について報告し、出勤について相談をすると良いでしょう。インフルエンザであることを証明するために診断書が必要となることもありますから、流行前にそれぞれのルールを確認しておきましょう。
インフルエンザは、インフルエンザウイルスが原因となる感染症です。関節の痛み、だるさの他に、多くの場合は高熱が出ることが特徴です。抗ウイルス薬を服用すれば短期間で熱が下がり、体調も回復に向かいます。しかし、熱が下がった後も数日間はウイルスが体に残っています。学校や会社で定められた日数は通学や出勤をしないようにしましょう。
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